M25戦車運搬車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 18:21 UTC 版)
M25戦車運搬車(M25せんしゃうんぱんしゃ、英語: 40-ton Tank Transporter Truck, Trailer M25)は、アメリカ陸軍が運用した戦車運搬車である。愛称はドラゴンワゴン(Dragon Wagon)[注 1]。
注釈
- ^ “ドラゴンワゴン(Dragon Wagon)”の名は、その長大さと、試験の際にエンジン出力を上げると排気管から派手な排気炎を吹くことを竜(ドラゴン)に見立てたところから命名された、とされているが、異説もある。
当車種の他には、1980年代に運用が開始された8x8 10トン カーゴトラック(HEMTT)に“ドラゴンワゴン”の愛称が付けられている。 - ^ M9は前輪並列2軸8輪/後輪並列2軸x前後2列16輪(全輪ダブルタイヤ)のドリー式フルトレーラーである。
- ^ バラスト(錘)を積むことで車重を増して牽引力を増した牽引車により、牽き棒で連結した大貨重量のトレーラーを牽引する方式のトラクター。詳細は「en:Ballast_tractor」を参照
- ^ 記録映像や戦場写真では上陸用舟艇(LCVP)を積載して輸送しているものが著名である。
- ^ 路面幅に限界のある橋や仮設橋を通過する際は外側の車輪を外す事もできた。
- ^ チェーンが切れることで過負荷を開放できる上、大概の場合はチェーンが切れるだけで済むため、チェーンのみを修理すれば復旧できる、という利点があった。シャフト方式はシャフトもしくはギアが破損した場合、現場では容易には修理・復旧ができないため、迅速な車両整備が受けられない環境(人里離れた山中での木材運搬など)でのメンテナンス性に劣っている、という難点があった。
- ^ ただし、そのためにキャビン内にはエンジンの発生させる熱が直接伝わるため、特に密閉型の装甲キャビンを持つM26では、装甲シャッターを全開にしてもキャビン内は高温となり、居住性は極めて悪かったという。
- ^ 非装甲型のM26A1にも機銃架および機銃は搭載できるが、-A1型が武装している例は少なく、特に戦後に使用された車両は機銃架ごと搭載していないことが殆どである。
- ^ 前面ウインチの操作のみ操縦席で行う。
- ^ この他、車体中央部には小型のジブ式ホイストクレーンを装備している。このクレーンは他車両への支援作業の他、自車のタイヤ交換等にも活用された。
- ^ 牽引車と結合する結合ピンのある部分が荷台よりも1段高くなっているセミトレーラーの形式。トラクター&トレーラーの全長を短くすることができ、旋回半径を小さくすることができる他、牽引車の前後車軸に荷重が分散されるため、牽引時の安定性に優れるという利点がある。
- ^ 改良型のM15A1では90,000ポンド(40,823.313Kg)、M15A2では100,000ポンド(45,359.237Kg)に向上されている。
- ^ ただし、半数輪接地状態での載貨重量には制限を受ける。
出典
- ^ a b c d Baxter, Brian S. (1989). Breakdown: A History of Recovery Vehicles in the British Army. HMSO, for REME Museum. p. 51. ISBN 978-0112904564
- ^ Doyle, David (2003). Standard Catalog of U.S. Military Vehicles - 2nd Edition. Kraus Publishing. p. 232. ISBN 978-0873495080。
- ^ 原型は1930年代にホール・スコット社によって開発された船舶用エンジンである [2]。なお、“ダイヤモンドT”戦車運搬車の改良型にもこのエンジンは搭載されている。
- ^ Doyle, David (2003). Standard Catalog of U.S. Military Vehicles - 2nd Edition. Kraus Publishing. p. 233. ISBN 978-0873495080
- 1 M25戦車運搬車とは
- 2 M25戦車運搬車の概要
- 3 構成
- 4 性能諸元
- 5 使用国
- 6 外部リンク
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