尖度
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/05 06:53 UTC 版)
尖度(せんど、英: kurtosis)は、確率変数の確率密度関数や頻度分布の鋭さを表す指標である。正規分布と比べて、尖度が大きければ鋭いピークと長く太い裾をもった分布であり、尖度が小さければより丸みがかったピークと短く細い尾をもつ分布である。日本産業規格では、とがり (kurtosis) として平均値まわりの 4 次のモーメント μ4 の標準偏差 σ の 4 乗に対する比 μ4/σ4 と定義している[1][2]。
2種類の定義
尖度には、4次の標準化モーメントとも呼ばれるμ4/σ4から3を引いて正規分布の尖度を 0 とする定義と、4次の標準化モーメントをそのまま用いて正規分布の尖度を 3 とする定義があることに注意。これら2種類の定義の違いは、尖度が正規分布との乖離をみるために使われることに起因している。一般には 正規分布の尖度を 0 とすることが多い。Excelの分析ツール等は正規分布の尖度を 0 としている[注釈 1]。東京大学出版会の「統計学入門」(ISBN 4130420658)やNumerical Recipesなども正規分布の尖度が 0 となるように、尖度を定めている。
モーメントによる定義
確率変数
模式的であるが、平均値の周りでは尖りが大きく裾を引いた分布であることがわかる。 「尖度」(尖=とがり)と表現するのは誤解しやすく、裾の重さというほうが実態を表している(詳細は参考文献を参照)。
特殊な分布
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