Java Business Integrationとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Java Business Integrationの意味・解説 

Java Business Integration

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/09 02:06 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

Java Business Integration(略称JBI)とは、エンタープライズ・サービス・バス: Enterprise service bus、ESB)をJavaで実装する方法を示したフレームワークである。

コンポーネント

JBI 1.0では、ESBのバスにあたるノーマライズメッセージルータやバスにつながるコンポーネントのうち、メッセージ変換やメッセージルーティングのようにESB内部に作用するコンポーネントをサービスエンジン、SOAPJMSのような通信プロトコルを用いてESBの外部との接続の窓口となるコンポーネントをバインディングコンポーネントと定義している。 これらの2種類のコンポーネントは、JBI仕様の中でインタフェースが決められており、その実装クラスとコンポーネント名などを記述したjbi.xmlという配備記述子を封入したJARファイルであり、誰でも作ることができるので、独自の通信プロトコルや機能を実装できる。しかし、一般ユーザが実装するには難しく、現実にはベンダー製のもの、あるいはオープンソースで実装されるのを待たなければならないのもまた事実である。

サービスアセンブリ

JBIではコンポーネントにエンドポイント名、サービス名、インタフェース名、オペレーション名、その他コンポーネント独自の設定を与えてコンポーネントを活性化させ、インスタンスを起動させるものを「サービスアセンブリ」と定義している。 サービスアセンブリは、前述した設定事項をWSDL1.1/2.0(タグを拡張する部分はコンポーネントごとに独自形式)やコンポーネントが独自に読み込む設定ファイルに書き込み、既定の形でZIPファイルに封入し、JBIコンテナに配備するという方法で運用する。このように、理論的には実装クラスとサービスを独立なライフサイクルで扱えるのがJBIの利点と言える。

ノーマライズメッセージルータを流れるメッセージは「メッセージエクスチェンジ」と呼ばれるものであり、内容はJavaのプロパティの塊そのものであり、その中にWebサービスではなじみ深いエンドポイント名、サービス名、インタフェース名 (PortType)、オペレーション名、ノーマライズメッセージ、その他のプロパティを書き込み、これをメッセージルータにsendすることで、指定したエンドポイントに運ばれる。なお、ノーマライズメッセージは、(javax.xml.transform.Source) と定義されたコンテント、(javax.activation.DataHandler) と定義された添付ファイル、その他のプロパティで構成され、おおよそSOAPメッセージの形式を継承したような設計になっている。コンテントはXMLが入るが、Sourceになっていることにより、DOMSAXStAXなどのあらゆるAPIでの処理が可能になっている。しかし、経由するコンポーネントでのXML処理方法を統一していなければ、DOM、SAX、Streamのどの形式のインスタンスでメッセージが来ても処理できるようにしておく必要がある。

各社対応

現在、JBIに対応した実装を行っているものとしては、Open ESB、NECのWebOTX Enterprise Service Busなどがある。多くのベンダーがESB製品をリリースしているが、JBI対応を掲げているところは少ない。その理由は、仕様策定段階で、IBMBEAシステムズが強烈な反対票を入れていることによるものと考えられ、その状況は最新のJBI 2.0仕様の投票においても変わっていない。


「Java Business Integration」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Java Business Integration」の関連用語

Java Business Integrationのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Java Business Integrationのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのJava Business Integration (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS