ドチヌラドとは? わかりやすく解説

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ドチヌラド

(Dotinurad から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/19 15:42 UTC 版)

ドチヌラド
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
法的規制
投与方法 経口
薬物動態データ
血漿タンパク結合 99.2~99.4%
代謝 UGT及びSULTによりグルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体に
半減期 8.75 時間
識別
CAS番号
1285572-51-1
PubChem CID: 375581018
KEGG D11071
化学的データ
化学式 C14H9Cl2NO4S
分子量 356.9629 g/mol
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ドチヌラド: Dotinurad、開発コードFYU-981)は、痛風高尿酸血症の治療薬として持田製薬富士薬品が共同開発した、尿酸再吸収の抑制による血中尿酸低下作用を持つ新規の薬剤で、選択的尿酸再吸収阻害薬(SURI; : Selective urate reabsorption inhibitor)、尿酸排泄促進薬に分類される。日本でユリス: URECE)として2020年1月に承認された。2019年10月現在、海外では開発されていない[1]

作用機序

腎臓における尿酸の再吸収に関与するトランスポーターであるURAT1を選択的に阻害する。糸球体でろ過された尿酸が近位尿細管で再吸収されるのを抑制し、尿中への排泄を促進した結果、血中尿酸値を低下させる。

高尿酸血症治療薬は、先行薬で市場売上トップのフェブリク(フェブキソスタット)が含まれる尿酸生成抑制薬、ユリノーム(ベンズブロマロン)などで構成する尿酸排泄促進薬に大別される。このうち尿酸排泄促進薬では重篤な肝障害が認められるが[2]、ドチヌラドは、肝障害の原因と考えられるミトコンドリア毒性やCYP2C9阻害による薬物相互作用の少ない薬剤を目指して開発された[3]。肝機能障害患者に投与する際は「慎重な経過観察を行うこと」としている[4]

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

副作用

重大な副作用として添付文書に記載されているものは、ない。

  • 頻度5%以上 - 痛風関節炎
  • 頻度1%以上5%未満 - 関節炎、四肢不快感

評価

再審査期間は8年である。

販売

出典

  1. ^ 厚労省 新薬10製品を承認 不眠症薬デエビゴ、アトピーに用いるJAK阻害薬コレクチム軟膏など”. ミクスオンライン (2020年1月24日). 2020年1月30日閲覧。
  2. ^ 持田、富士薬品 新規の痛風・高尿酸血症薬ドチヌラドを国内申請”. ミクスオンライン (2018年12月26日). 2020年1月30日閲覧。
  3. ^ 開発の経緯 持田薬品
  4. ^ ユリス錠添付文書

関連項目

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