DP1受容体とは? わかりやすく解説

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DP1受容体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/03 02:02 UTC 版)

PTGDR
識別子
記号 PTGDR, AS1, ASRT1, DP, DP1, PTGDR1, prostaglandin D2 receptor (DP), prostaglandin D2 receptor
外部ID OMIM: 604687 MGI: 102966 HomoloGene: 736 GeneCards: PTGDR
遺伝子の位置 (ヒト)
染色体 14番染色体 (ヒト)[1]
バンド データ無し 開始点 52,267,713 bp[1]
終点 52,276,724 bp[1]
RNA発現パターン
さらなる参照発現データ
オルソログ
ヒト マウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_000953
NM_001281469

NM_008962

RefSeq
(タンパク質)

NP_000944
NP_001268398

NP_032988

場所
(UCSC)
Chr 14: 52.27 – 52.28 Mb Chr 14: 44.85 – 44.86 Mb
PubMed検索 [3] [4]
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト 閲覧/編集 マウス

DP1受容体(DP1 receptor)は、ヒトなどに存在するGタンパク質共役受容体の1種である。プロスタグランディンD2英語版を主なリガンドとする。全身の様々な細胞に発現しており、様々な生理反応に関与している他、病理学の分野では炎症やアレルギーに関係する受容体の1つとして知られる。

構造

DP1受容体はGタンパク質共役受容体の中でも、Gs受容体に分類される [5] 。 ヒトのDP1受容体は、14番染色体の長腕「14q22.1」と番号が付与された場所にコードされている [6] [7] 。 リボソームで翻訳されたヒトのDP1受容体は、359個のアミノ酸から成り、その分子量は約40271 (Da)である [8] 。 なお、例えばマウスのDP1受容体は、357個のアミノ酸から成り、その分子量は約40005 (Da)であるなど [9] 、種差が見られる。

生理作用

DP1受容体は、プロスタグランディンD2を主なリガンドとしている。この受容体にプロスタグランディンD2のようなアゴニストが結合すると、全身の細胞に広く発現している受容体なだけに、様々な生理反応を引き起こす。例えば、気管支平滑筋に対しては気管支を拡張させ、血管平滑筋に対しては血管を拡張させ、樹状細胞に対してはサイトカインの産生を抑制させ、血小板に対しては凝集を妨げる [5] 。 なお、これらの作用の中に存在する、一見、抗炎症作用を示すかのような効果は、白血球の活動などのために、結局のところ抗炎症作用としては現れてこない [5] 。 そして、結局のところアレルギー反応を促進する [5] 。 この他、DP1受容体は中枢神経系にも発現しており、どうやら中枢神経系においては、睡眠や痛みの知覚に関わっているようだと考えられている [5]

出典

  1. ^ a b c GRCh38: Ensembl release 89: ENSG00000168229 - Ensembl, May 2017
  2. ^ a b c GRCm38: Ensembl release 89: ENSMUSG00000071489 - Ensembl, May 2017
  3. ^ "Human PubMed Reference:". 
  4. ^ "Mouse PubMed Reference:". 
  5. ^ a b c d e The roles of the prostaglandin D2 receptors DP1 and CRTH2 in promoting allergic responses
  6. ^ PTGDR prostaglandin D2 reseptor 【Homo sapiens (human)】
  7. ^ DP1 receptor(Target id=338)
  8. ^ UniProtKB - Q13258 (PD2R_HUMAN)
  9. ^ UniProtKB - P70263 (PD2R_MOUSE)

関連項目




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