CCHFとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > ビジネス > 新語時事用語辞典 > CCHFの意味・解説 

シー‐シー‐エッチ‐エフ【CCHF】

読み方:しーしーえっちえふ

Crimean-Congo hemorrhagic feverクリミアコンゴ出血熱


クリミア・コンゴ出血熱

(CCHF から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/07 07:08 UTC 版)

クリミア・コンゴ出血熱
別称 Crimean-Congo hemorrhagic fever
概要
診療科 感染症
症状 発熱頭痛筋肉痛関節痛結膜炎嘔吐下痢など
原因 クリミア・コンゴ出血熱ウイルス
合併症 出血傾向消化管出血など)、肝機能障害
治療 リバビリンの投与
輸液による全身状態の改善など
予後 不顕性感染が多いが、一度発症してしまうと致死率20%以上。
分類および外部参照情報

クリミア・コンゴ出血熱(クリミア・コンゴしゅっけつねつ、Crimean-Congo hemorrhagic fever (CCHF))はブニヤウイルス目フェニュイウイルス科に属するクリミア・コンゴ出血熱ウイルス(Crimean-Congo hemorrhagic fever orthonairovirus)による感染症である。

ウイルス性出血熱の一つ。

概要

自然宿主であるダニ

クリミア・コンゴ出血熱ウイルスは、ダニ間およびダニとヒツジヤギなどの動物との間で生活環を形成している。このウイルスに感染したダニに咬まれたり、感染動物の組織や血液に接触したりすることでヒトに感染する。また、動物からヒトへの感染だけでなく、罹患者の血液や体液に触れることにより、ヒト-ヒト間での感染も起こる。日本では、感染症法一類感染症に指定されている。

発生地域

患者発生地域は宿主となるダニの分布に一致し、アフリカ大陸東ヨーロッパ中近東中央アジア諸国、南部アジアである。存在が知られるようになったきっかけは、クリミア地方赤軍兵士の間で、1944年-1945年にかけて出血を伴う急性熱性疾患が発生したことによる。その後、1956年にコンゴ地方(中部アフリカ)で分離されたウイルスと同一であることが確認され、病名に両地域の名前がつけられることとなった[1]

ウイルス性出血熱のくくりでは、エボラ出血熱マールブルグ病と比べ致死率は低いものの、流行の規模が大きいのが特徴である。

症状

出血症状を起こしているクリミア・コンゴ出血熱患者

潜伏期間は2 - 10日(資料によっては3 - 6日)[2]。潜伏期の後、突然の40℃以上の高熱、頭痛、筋肉・関節痛、上腹部痛が出現する。歯肉からの出血鼻血結膜炎徐脈下痢などの症状が現れることもある。

発病後3 - 5日で出血傾向が出現する。皮膚に大規模な紫斑ができる他、消化管出血吐血下血血便)、血尿、子宮出血がみられる。本疾患はエボラ出血熱など他のウイルス性出血熱と比べても、最も出血症状が顕著と言われる。また、重度の肝機能障害を伴う[2]

感染しても無症状(不顕性感染)のことも多いが、発病した場合の致死率は20%以上となる[2]

めん羊などの家畜では感染しても無症状である。

診断と治療

検査所見では、末梢血血液検査において血小板・白血球(特にリンパ球)の減少、尿検査において血尿・蛋白尿がみられる。ウイルス抗原・抗体の検出により確定診断される。治療は、患者の隔離、輸液・電解質補正、輸血などの対症療法のほか抗ウイルス剤(リバビリン)の投与、2次感染の予防として抗生物質の投与が行われる。

出典

関連項目

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「CCHF」の関連用語

CCHFのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



CCHFのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2025 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクリミア・コンゴ出血熱 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS