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ブラックバス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 16:36 UTC 版)

ブラックバスBlack bass)とは、スズキ目・サンフィッシュ科の淡水魚のうち、オオクチバス属Micropterusに属する8種(11亜種)の魚の総称である。日本においては特にオオクチバス(ノーザン・ラージマウスバス)を指して用いられる場合が多い。


注釈

  1. ^ 2005年のパブリックコメントへの回答「特定外来生物の指定対象等に係るパブリックコメントの意見の理由と対応の考え方」で環境省は、「特定外来生物専門家会合において、それまでの検討の過程で得られた知見の蓄積により、『オオクチバスは、[1] 地域的な在来生物の絶滅をもたらしうること、[2] 在来生物の生息環境に著しい変化をもたらしうること、[3] 生物群集や種間関係の著しい変化をもたらしうることから、生態系へ被害を及ぼすものであることを否定することはできない。』と示されており、専門家会合において、オオクチバスは生態系等に被害を及ぼすものとして評価がなされています。」、「特定外来生物専門家会合において、京都市の深泥池の事例など地域的な在来生物の絶滅をもたらした報告があること、個体数の増減よりも分布域の拡大と生物群集や種間関係の変化を考える必要があることなどが議論されており、オオクチバスは生態系等に被害を及ぼすものとして評価がなされています。」と記している[23]。なお、[1]から[3]として引用された文章は、オオクチバス小グループ会合の検討結果として2005年1月31日開催の特定外来生物等専門家会合(第2回)に提出された「オオクチバスの取扱いについて」(2005年1月19日付)に基づく。同文書は、「オオクチバスの全国的な分布実態や大きな水域における生態系への影響のメカニズムについては、必ずしもその全貌が解明されているわけではないが、これまでの本小グループでの検討の過程で得られた知見の蓄積により、〔※略、引用と同文〕。また、水産業へも一定の被害があるとの報告がある。ただし、被害の状況については、これ以外に環境改変等の影響があること、個々の水面によって差異があり一律にとらえられるものではないこと、に留意が必要である。」「このような状況も踏まえ、オオクチバスのこれ以上の分布の拡大等を抑制する必要があることについて、共通の認識となっている。」[26]と述べている。

出典

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