AirStation_One-Touch_Secure_Systemとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > AirStation_One-Touch_Secure_Systemの意味・解説 

AirStation One-Touch Secure System

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 19:20 UTC 版)

AirStation One-Touch Secure System(エアーステーション ワンタッチ セキュア システム)は、バッファローが発売している無線LAN機器・AirStationに導入されている無線LAN設定システムである。一般的にAOSS(エーオーエスエス)と呼ばれる。後発であるNECアクセステクニカらくらく無線スタートと共に二大無線設定システムとして知られ、らくらく無線スタート共々Wi-FiアライアンスWPSを策定させる遠因となった。

概要

2003年に発表された[1]無線LANアクセスポイント(親機)と端末(子機)の両方で同時にAOSSボタンを押すだけで簡単に無線LANのセキュリティなどの設定ができる。

ソニー携帯ゲーム機PlayStation Portable(PSP)のインフラストラクチャモードを利用するときのアクセス先設定[2]任天堂ニンテンドーDSの「ニンテンドーWi-Fiコネクション」のアクセス先設定などにAOSSモジュールが組み込まれている。PlayStation 3(20GBモデルは無線機能なし)、PlayStation 4WiiWii Uニンテンドー3DSPlayStation Vitaにも採用されている。

ちなみにバッファローが配布する無線LAN接続ソフト「ClientManager」のバージョン3からバッファロー製でない無線LAN端末でもAOSSで設定が出来るようになった。なお一つのSSIDには一つの無線暗号しか設定できないため、接続機器全てのうち、最も低い強度の暗号を選択する仕組みだった(たとえばCCMP(AES)方式の設定の中にWEPしか対応していないものを追加すると、全ての機器がWEPによるアクセスに変わる)が最近はマルチSSIDにより接続する機器それぞれに対して異なる暗号を設定できる機種が発売されている。なお、2009年以降のAirStationのAOSSボタンは、従来のAOSSに加えWPSにも対応している。

WPA2には対応しておらず、WPA-PSK-CCMP (AES)、WPA-PSK-TKIPWEPに標準で対応している。

方法

  1. ClientManagerのAOSSボタンを押す(PSP、ニンテンドーDSも同様)。
  2. アクセスポイントをAOSSモードにする。これには2つの方法がある。
    1. 機器にあるAOSSボタンを押す方法。
    2. アクセスポイントにアクセスして、そのメニューにあるAOSSボタンを押す方法。

なお、AOSS/WPS両対応の場合はWPSが優先される。

課題

パソコンに接続した子機からAOSSを利用するためのアプリケーションソフトウェア・ClientManager(クライアントマネージャ)は、Windows 98SE以降のデスクトップおよびノートパソコンのみの対応となっている。

非対応のPCでAOSSのネットワークに参加するためには、以下に挙げるような方法が必要である。

  1. AOSS対応のイーサネットコンバーターで、有線LANとして認識させる。
  2. アクセスポイントのポートからAOSSの暗号を確認し、それを手入力する。

AOSS2

2012年6月6日に発表され[3]、それ以降に発売されるルーターの新製品に搭載される。パソコンがなくてもスマートフォンなどのAndroidiOS端末だけで接続設定が行える。特にWPSすら対応していないiOSデバイスでは設定が飛躍的に簡単になる[4]。WindowsとmacOSにも対応している。Google Playに標準で対応していないAndroid端末は対象外。

方法 (2)

  1. アクセスポイントをAOSSモードにする。
  2. クライアントから「!AOSS」で始まるSSIDに接続する。
  3. ブラウザでAOSS2キーを入力(画面上のボタンでしか受け付けない)。
  4. iOSの場合はプロファイルがインストールされ、iOS以外の場合は従来のAOSSで設定され完了となる。

競合技術

らくらく無線スタート - NECアクセステクニカ
AOSSはNECのらくらく無線スタートと共に二大無線設定システムとしてPSPやニンテンドーDS、Wi-Fi WINに対応した一部のKDDI沖縄セルラー電話au携帯電話(例・biblio(TSY01)AQUOS SHOT SH006等)などパソコン以外のさまざまなインターネット対応機器に組み込まれている。
Wi-Fi Protected Setup
Wi-Fiアライアンスによって2007年に策定された類似の技術。バッファロー製のAirStationは2009年よりWPSに対応した。

脚注

  1. ^ “バッファロー、無線LANをワンタッチで設定できるシステム「A.O.S.S」”. INTERNET Watch. (2003年11月10日). https://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/11/10/1069.html 2012年6月28日閲覧。 
  2. ^ ファームウェアVer.2.00以降
  3. ^ “バッファロー、PC不要で設定できるAOSS2発表、対応ルーターも”. INTERNET Watch. (2012年6月6日). https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/537926.html 2012年6月28日閲覧。 
  4. ^ 清水理史 (2012年6月26日). “清水理史の「イニシャルB」 3桁の数字を入れるだけで無線LAN接続が可能に バッファローのAOSS2を「WZR-450HP」で試す”. INTERNET Watch. https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/542743.html 2012年6月28日閲覧。 

関連項目

外部リンク


AirStation One-Touch Secure System(AOSS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 14:18 UTC 版)

無線LAN」の記事における「AirStation One-Touch Secure System(AOSS)」の解説

バッファロー発売しているAirStation導入されている設定システム

※この「AirStation One-Touch Secure System(AOSS)」の解説は、「無線LAN」の解説の一部です。
「AirStation One-Touch Secure System(AOSS)」を含む「無線LAN」の記事については、「無線LAN」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「AirStation_One-Touch_Secure_System」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「AirStation_One-Touch_Secure_System」の関連用語

AirStation_One-Touch_Secure_Systemのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



AirStation_One-Touch_Secure_Systemのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのAirStation One-Touch Secure System (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの無線LAN (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS