1872年カナダ総選挙とは？わかりやすく解説

1872年カナダ総選挙
1872 Canadian federal election
内閣	マクドナルド内閣
改選数	200（ 9）
選挙制度	単純小選挙区制
有権者	選挙制度を参照
有権者数	426,974
	選挙後の党派別勢力図
投票率	74.58%（ 0.26%）
党首就任	1867年
	州別選挙結果
選挙前首相; ジョン・A・マクドナルド; 保守党/自由保守党	選出首相; ジョン・A・マクドナルド; 保守党/自由保守党

1872年カナダ総選挙（1972ねんカナダそうせんきょ、英語: 1872 Canadian federal election）は、1872年 7月20日から10月12日までイギリス領カナダ連邦で行われた議会（庶民院）議員の総選挙（第2期）である。

概要

1867年のカナダ連邦発足後に加盟したマニトバ州（1870年・4議席）とブリティッシュコロンビア州（1871年・6議席）も含む総選挙である。

選挙データ

内閣

選挙前：マクドナルド内閣（初代）
- 首相：ジョン・A・マクドナルド（初代）
- 与党：保守党/自由保守党
選挙後：マクドナルド内閣（初代）
- 首相：ジョン・A・マクドナルド（初代）
- 与党：保守党/自由保守党

投票日

1872年7月20日 – 10月12日 (1872-07-20 – 1872-10-12)

改選数

200（19）
- 82（06）：オンタリオ州（ON）
- 65（）　：ケベック州（QC）
- 19（02）：ノバスコシア州（NS）
- 15（01）：ニューブランズウィック州（NB）
- 06（06）：ブリティッシュコロンビア州（BC）
- 04（04）：マニトバ州（MB）

1867年憲法法（1867年英領北アメリカ法、BNA法）に基づいて、人口比で定員を決定した^[2]。BNA法は、ケベック州に最低65議席を配分し、65選挙区の平均人口に基づいて他の週の定数配分を決定した^[3]。選挙区画と定数配分について、10年ごとの国勢調査で見直すと規定した^[3]。

選挙制度

単純小選挙区制：184
中選挙区制　　：016

オタワ、ビクトリア、セントジョン市、セントジョン郡、ケープブレトン、ピクトゥー、ハミルトン、ハリファックスは定数2。

投票方法

小選挙区制：単記投票、1票制
中選挙区制：完全連記制、2票制^[4]^[5]

オンタリオ州、ケベック州、ノバスコシア州では、公開投票を採用された^[6]。ニューブランズウィック州は、1855年に秘密投票を採用していた^[6]^[7]。

選挙権

満21歳以上の英国市民男子

すべての州で、女性と公務員、裁判官、警察官、検察官を含む公務員の選挙権を認めなかった^[7]。
財産基準を満たした先住民でも、政府から支払われた給付金を受け取っている場合、ほとんどの州で投票資格は剥奪された^[7]。
オンタリオ州の選挙法は1866年に更新され、選挙人は、評価名簿に記載されている資産価値が都市で600ドル、町で400ドル、法人化された村で300ドル、町または警察村で100ドルの所有者またはテナントであるという財産資格が条件であった^[8]^[9]^[7]。さらに、都市居住者は250ドル以上の年収を証明が必要^[10]。オンタリオ州の有権者は推計人口の約16.5%^[7]。
ケベック州において、選挙人は所有する不動産資産価値が都市部で300ドル、農村部で200ドル必要であり、借家は都市部で30ドル、農村部で20ドルの家賃支払いが必要だった^[10]^[11]。
ノバスコシア州の選挙法は1863年に成立し、選挙人は所有または賃借するの不動産資産価値が150ドル、および個人財産の300ドルが条件だった^[12]^[10]^[13]。
ニューブランズウィック州の選挙人は、不動産資産価値が100ドル以上、年間収入は400ドル、または合計の資産価値が400ドル以上の不動産または動産を所有する必要があった^[10]^[14]。

有権者数

426,974^[1]

選挙活動

党派別候補者数

党派		党首	候補者数	改選前
	自由党	エドワード・ブレイク	111	74
	保守党	ジョン・A・マクドナルド	92	78
	自由保守党	ジョン・A・マクドナルド	48	36
	保守労働党	ヘンリー・バッキンガム・ウィットン	1	0
	無所属		4	0
	無所属（自由党系）		4	1
	無所属（保守党系）		3	2
	諸派		104	0
総計			367	191
出典：Parliament of Canada

選挙結果

党派別獲得議席

e • d
党派		獲得議席	増減	得票数	得票率	改選前

与党		102	014	126,742	39.80%	116
	保守党	62	016	82,024	25.75%	78
	自由保守党	37	001	41,076	12.90%	36
	無所属（保守党系）	2		2,220	0.70%	2
	保守労働党	1	001	1,422	0.45%	0
野党		98	023	191,705	60.20%	75
	自由党	94	020	110,556	34.72%	74
	無所属	2	002	5,213	1.64%	0
	無所属（自由党系）	2	001	5,232	1.64%	1
	諸派	0		70,704	22.20%	－
総計		200	009	318,447	100.0%	191
有権者数（投票率）				426,974	74.58%
出典：Parliament of Canada

無投票当選：53（保守党13、自由保守党16、自由党23、無所属1）

州別投票結果

党派／州			BC	MB	ON	QC	NB	NS	計

	保守党	議席数	1	1	26	25	2	7	62
	保守党	得票率	4.5	29.7	25.9	31.5	8.4	23.5	25.8
	自由保守党	議席数	3	1	12	12	3	6	37
	自由保守党	得票率			11.9	10.5	17.8	19.8	12.9
	自由党	議席数	2	1	48	26	9	8	94
	自由党	得票率	83.7	35.6	35.3	32.6	46.8	28.1	34.7
	保守労働党	議席数	－	－	1	－	－	－	1
	保守労働党	得票率	－	－	0.9	－	－	－	0.4
	諸派	議席数	0	0	0	0	0	0	0
	諸派	得票率	11.8	14.9	23.4	21.5	26.9	16.4	22.2
	無所属	議席数	－	－	0	1	1	0	2
	無所属	得票率	－	－	0.8	1.7		6.1	1.6
	無所属（自由党系）	議席数			1		1	0	2
	無所属（自由党系）	得票率			1.7			6.1	1.6
	無所属（保守党系）	議席数		1		1			2
	無所属（保守党系）	得票率		19.8		2.2			0.7
総計			6	4	88	65	16	21	200

無投票：53: ブリティッシュコロンビア州：3（自由保守党3）; マニトバ州　：1（自由保守党1）; オンタリオ州：16（保守党3、自由保守党3、自由党10）; ケベック州　：19（保守党9、自由保守党5、自由党5）; ニューブランズウィック州：7（自由党6、無所属1）; ノバスコシア州　　　　　：7（保守党1、自由党保守党4、自由党2）

脚注

[脚注の使い方]

注釈

^ 非公式。
^ ブレイクはダーラム西で選出されていたが、選挙区を移動した。

出典

^ ^a ^b “Voter Turnout at Federal Elections and Referendums”. Elections Canada. 10 March 2019閲覧。
^ Elections Canada 2021, p. 78.
^ ^a ^b Elections Canada 2021, p. 79.
^ The BNA Act https://www.justice.gc.ca/eng/rp-pr/csj-sjc/constitution/lawreg-loireg/p1t11.html
^ Parliamentary Guide 1969, p. 333-334
^ ^a ^b Elections Canada 2021, p. 61.
^ ^a ^b ^c ^d ^e LeDuc et al. 2010, p. 63.
^ Garner 1969, p. 116.
^ An Act Respecting Municipal Institutions of Upper Canada, 1866, c. LI, s. 81
^ ^a ^b ^c ^d Elections Canada 2021, p. 67.
^ Garner 1969, p. 114.
^ Garner 1969, p. 35.
^ An Act to Regulate the Election of Members to Serve in the General Assembly, 1863, c. 28
^ Garner 1969, p. 71.

参考文献

外部リンク

Parliament of Canada - カナダ議会（英語）

[2] 非公式。

[3] ブレイクはダーラム西で選出されていたが、選挙区を移動した。

[Turnout-1] “Voter Turnout at Federal Elections and Referendums”. Elections Canada. 10 March 2019閲覧。

[FOOTNOTEElections_Canada202178-4] Elections Canada 2021, p. 78.

[FOOTNOTEElections_Canada202179-5] Elections Canada 2021, p. 79.

[6] The BNA Act https://www.justice.gc.ca/eng/rp-pr/csj-sjc/constitution/lawreg-loireg/p1t11.html

[7] Parliamentary Guide 1969, p. 333-334

[FOOTNOTEElections_Canada202161-8] Elections Canada 2021, p. 61.

[FOOTNOTELeDucPammettMcKenzieTurcotte201063-9] LeDuc et al. 2010, p. 63.

[FOOTNOTEGarner1969116-10] Garner 1969, p. 116.

[11] An Act Respecting Municipal Institutions of Upper Canada, 1866, c. LI, s. 81

[FOOTNOTEElections_Canada202167-12] Elections Canada 2021, p. 67.

[FOOTNOTEGarner1969114-13] Garner 1969, p. 114.

[FOOTNOTEGarner196935-14] Garner 1969, p. 35.

[15] An Act to Regulate the Election of Members to Serve in the General Assembly, 1863, c. 28

[FOOTNOTEGarner196971-16] Garner 1969, p. 71.

[1]

[注 1]

[注 2]

[2]

[3]

[4]

[5]

[6]

[7]

[8]

[9]

[10]

[11]

[12]

[13]

[14]

表話編歴カナダの選挙・国民投票
下院選挙	1867 1872 1874 1878 1882 1887 1891 1896 1900 1904 1908 1911 1917 1921 1925 1926 1930 1935 1940 1945 1949 1953 1957 1958 1962 1963 1965 1968 1972 1974 1979 1980 1984 1988 1993 1997 2000 2004 2006 2008 2011 2015 2019 2021
補欠選挙	1st (1867–1872) 2nd (1873–1874) 3rd (1874–1878) 4th (1879–1882) 5th (1883–1887) 6th (1887–1891) 7th (1891–1896) 8th (1896–1900) 9th (1901–1904) 10th (1905–1908) 11th (1909–1911) 12th (1911–1917) 13th (1918–1921) 14th (1921–1925) 15th (1926) 16th (1926–1930) 17th (1930–1935) 18th (1936–1940) 19th (1940–1945) 20th (1945–1949) 21st (1949–1953) 22nd (1953–1957) 23rd (1957–1958) 24th (1958–1962) 25th (1962–1963) 26th (1963–1965) 27th (1965–1968) 28th (1968–1972) 29th (1973–1974; no by-elections) 30th (1974–1979) 31st (1979) 32nd (1980–1984) 33rd (1984–1988) 34th (1988–1993) 35th (1994–1997) 36th (1997–2000) 37th (2000–2004) 38th (2004–2006) 39th (2006–2008) 40th (2008–2011) 41st (2011–2015) 42nd (2015–2019) 43rd (2019–2021)
国民投票	1898 1942 1992
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