青龍寺_(大津市坂本)とは? わかりやすく解説

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青龍寺 (大津市坂本)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/04 10:05 UTC 版)

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青龍寺
所在地 京都府京都市左京区八瀬秋元町946(住所表示は滋賀県大津市坂本本町4220)
位置 北緯35度4分59.2秒
東経135度50分4.4秒
山号 比叡山
宗派 天台宗
本尊 阿弥陀如来
開基 良源(慈恵大師)
別称 黒谷青龍寺
札所等 法然上人二十五霊場特別霊場
真盛上人二十五霊場第2番
法人番号 9160005000830
黒谷青龍寺
根本中堂
京都駅
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青龍寺(せいりゅうじ)は、滋賀県大津市の郊外、比叡山西塔北の谷にある寺院(所在地については後述)。黒谷青龍寺ともいう。法然上人二十五霊場の特別霊場。大黒天出現の地という伝承から、大黒天を安置し、大黒谷と呼ばれていたのが黒谷となったという。京都の金戒光明寺の地を黒谷というようになったことから、元黒谷といわれている。天台宗であるが、浄土宗総本山の知恩院が管理を行っている[1]

歴史

比叡山延暦寺は東塔、西塔、横川(よかわ)の3地区に分かれ、それぞれがさらに「○○谷」と称される小地区に分かれる。これらを総称して「三塔十六谷」というが、これらとは別に、「三塔十六谷」に含まれない「別所」が2か所(黒谷、安楽谷)ある。青龍寺はこのうちの黒谷別所に位置する。黒谷は西塔の釈迦堂から北に約1.5㎞離れた山中である[2]。青龍寺の位置は京都府・滋賀県境にまたがる比叡山の京都市側にあり、行政区分のうえでは京都市左京区八瀬秋元町に位置するが、住所の表示は延暦寺と同じく「滋賀県大津市坂本本町4220」となっている。

開基は天台座主良源(慈恵大師、通称元三大師)と伝える。久安6年(1150年法然が18歳のとき、青龍寺の叡空の門に入った。叡空は彼を「法然房源空」と名づけた。法然は承安5年(1175年)43歳のとき浄土宗開宗に至るまで、そこを経典の探求の地とした。織田信長比叡山焼き討ち元亀2年(1571年)により、法然房の建物は燒失した。当時法然の墓もあったという。現在ここには一切経を納める報恩蔵がある。この霊蹟は比叡山延暦寺の厚意で、浄土宗総本山知恩院が、昭和42年(1967年)青少年修練道場として再興した。若い世代に念仏信仰を伝えており、浄土宗系の高校などが使用している。

文化財

重要文化財
  • 木造維摩居士坐像
  • 木造慈恵大師坐像

以上の2体は延暦寺国宝殿に安置されている[3]

御詠歌

「たつ杣(そま)や 南無阿弥陀仏の 声引くは 西にいざなう 秋の夜の月」

「まことより ひらきたまいし のりのはな さかんなれかし あらしふくとも」

所在地・アクセス

  • (住所)滋賀県大津市坂本本町4220
  • (実際の所在地)京都府京都市左京区八瀬秋元町946
  • JR京都駅から比叡山バスセンター(根本中堂付近)までバスにて65分。そこから徒歩60分。または比叡山内シャトルバスに乗り換えて「峰道」バス停下車。そこから林道を徒歩約30分。
    • かつては西塔から瑠璃堂経由で向かっていたが、道路の崩壊により現在の峰道からのルートに変更されている。
  • 関係者の自動車だとすぐ近くまで乗り入れることができるが、一般参拝者は通行できないので、「峰道」バス停のある「比叡山峰道レストラン」の駐車場に駐車し、バスの場合と同じ林道を徒歩約30分。なお、尾根筋にある駐車場から谷底にある寺に、急坂を下って向かうことになるので、帰路の方が時間がかかる。
  • 法然上人二十五霊場巡拝などで朱印の押印を求める場合は、予め電話で確認しておかないと、1人しか常駐していない僧侶が買い出しなどで不在の場合もある。長い道を歩いた末に到達できる寺院であるので、要注意。なお、僧侶が駐在している時は、無料で堂内に入ることができる。梵鐘も自由に撞くことができる。
  • 京都バスの「登山口」バス停からの黒谷道という登山道もある。健脚者なら1時間程度で登ることができる。「峰道」バス停から歩き、帰路は「登山口」バス停に向かうと下りばかりにできる。

脚注

  1. ^ 比叡山 青龍寺報恩蔵 落慶 | 浄土宗【公式ウェブサイト】
  2. ^ 延暦寺執行局編『比叡山 その歴史と文化を訪ねて』、1993、pp.173, 176
  3. ^ 延暦寺執行局編『比叡山 その歴史と文化を訪ねて』、1993、p.112

参考文献

  • 「比叡山三塔古絵図」
  • 「山門名所旧跡記」
  • 「山門堂舎由緒記」

外部リンク




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