避来矢とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 避来矢の意味・解説 

避来矢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/24 06:27 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

避来矢(ひらいし)とは、平安時代中期の武将藤原秀郷百足退治の礼として龍宮の王からもらったという伝説のある大鎧の名称。この鎧を着用していると飛んでくる矢に当たらなかったという。「平石」とも記される。

由緒

藤原秀郷の子孫である足利忠綱以仁王の挙兵の時、宇治川で敵と対峙した。避来矢は非常に重いため忠綱は軽い鎧に着替えて戦った。勝利して川べりを見ると置いていたはずの避来矢がなくなっており、平らな石が置かれていただけであった。家宝をなくしたと思った忠綱は嘆きのあまりその平らな石を殴りつけた。するとその石は消えてもとの避来矢が現れたという。それから避来矢は平石とも呼ばれるようになった。

藤原氏子孫(下野国佐野氏)に伝えられたが、江戸時代浅草に保管してあったところ火災により焼失し、兜鉢、障子の板、壺板等の金属部分のみが残った。出流山千手院という寺院に保管された後、1869年(明治2年)に栃木県唐沢山神社に移され、大鎧初期の形式を現代に伝えている(国の重要文化財)。甲冑師明珍家の宗家第二十五代目当主明珍宗恭により復元された。

寺院などに収められてからは、「おひらいし」「避来矢大権現」として崇拝の対象になっていた。また、秀郷の家には「室丸」という鎧も伝えられていたというが、これについては明らかではない。

参考文献

  • 『知っておきたい伝説の武器・防具・刀剣』 金光仁三郎 2008年 西東社 ISBN 9784791615735
  • 『伝説の「武器・防具」がよくわかる本』 260頁 2007年 PHP研究所 ISBN 9784569669182

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「避来矢」の関連用語

避来矢のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



避来矢のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの避来矢 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS