血島とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 血島の意味・解説 

血島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/30 05:08 UTC 版)

ニワトリ胚における血島のタイムラプス像。大きな緑色の蛍光を示している塊が血島。

血島 (けっとう、: Blood islands)は様々な循環系の組織を形成する、発生中の胚の周囲の構造。血島は胚体外の、卵黄嚢尿膜、および漿膜において形成される。クリスティアン・パンダーまたはカスパー・ヴォルフにちなんで Pander の島、または Wolff の島とも呼ばれる。

発生

ヒトにおいて、胚体外脈管形成は妊娠3週目の初期に開始される。脈管形成は中胚葉由来細胞が血液血管芽細胞英語版に分化することから始まる[1]。 血液血管芽細胞はさらに血管芽細胞へと分化し、血管芽細胞の塊が血島を形成する。

血島は血管内皮より突出し、この突起物同士融合する。これによって網状の初期血管ネットワークが形成される。やがて、このネットワークは成長し、胚体に貫入して胚の循環系に接続する[2]

血球細胞源

血島および胚体外の血管が、発生初期における唯一の血球細胞および血漿の供給源である。この供給は妊娠3週目で開始するが、胚体内での血液形成は妊娠5週目に肝臓、12週目に脾臓骨髄、および胸腺で開始される[1]

参考文献

  1. ^ a b Tortora, Gerard J.; Derrickson, Bryan (2012). Principles of Anatomy & Physiology (13 ed.). Wiley. ISBN 978-0470-56510-0. 
  2. ^ Ben Pansky. “Cardiovascular Circulatory And Lymphatic Systems: Early Development”. LifeMap. 2014年12月9日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「血島」の関連用語

血島のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



血島のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの血島 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS