羊飼いの礼拝_(クラナッハ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 羊飼いの礼拝_(クラナッハ)の意味・解説 

羊飼いの礼拝 (クラナッハ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/29 20:17 UTC 版)

『羊飼いの礼拝』
ドイツ語: Anbetung der Hirten
英語: Adoration of the Sheperds
作者 ルーカス・クラナッハ(父)
製作年 1515-1520年
種類 板上に油彩
寸法 32 cm × 24.5 cm (13 in × 9.6 in)
所蔵 アルテ・マイスター絵画館ドレスデン

羊飼いの礼拝』(ひつじかいのれいはい、独: Anbetung der Hirten )は、ドイツルネサンス期の巨匠、ルーカス・クラナッハ(父) が1515-1520年ごろに描いた「キリストの降誕」の板上の油彩画である。ドレスデンにあるアルテ・マイスター絵画館に収蔵されている[1]

絵画

『羊飼いの礼拝』は、聖母マリアが幼子イエス・キリストの前でかがんで祈っている夜景図である。聖ヨセフはロウソクを持って聖母子の上に立っているが、主な光源はイエスのまぐさ桶である。イエスは、翼のある智天使に囲まれ、聖母の光輪と対をなす干し草の寝床に横たわっている。画面左上の、月明かりに照らされた風景は、よく見ると、天使ガブリエルが月の姿になり、三人の羊飼いへキリストの降誕を告げている場面であることがわかる。同じ三人の羊飼いが右側の柵の後ろに立って、聖家族を見ている。

本作は、マルティン・ルターが最初に福音書の光について話し、ロウソクを啓示の比喩として使用した頃に描かれた。聖書を翻訳し、その教えを広めたルターは、クラナッハを雇って聖書のための挿絵を描かせ、そうした挿絵の多くにはロウソクが登場した。これと同じ場面は、簡略化された形式で、ルターの『受難のキリストとアンチ・キリスト』のための、クラナッハの木版画でも取り上げられた。

来歴

本作はかつてリヒャルト・フォン・カウフマンのコレクションにあり、1917年にその邸宅から美術館によって購入された[1]。作品は1945年に旧ソ連によって譲渡の要求がなされたが、1955年にアルテ・マイスター絵画館に戻った[3]

脚注

  1. ^ a b painting record in the RKD
  2. ^ Passional woodcut on archive.org, illustrating Luke 1:26–27
  3. ^ Painting record on LucasCranach.org

 




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  羊飼いの礼拝_(クラナッハ)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「羊飼いの礼拝_(クラナッハ)」の関連用語

羊飼いの礼拝_(クラナッハ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



羊飼いの礼拝_(クラナッハ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの羊飼いの礼拝 (クラナッハ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS