知行一致とは? わかりやすく解説

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知行合一

(知行一致 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/03 23:00 UTC 版)

知行合一(ちこうごういつ)は、中国のときに、王陽明がおこした学問である陽明学の命題のひとつ。知(知ること)と行(行うこと)は同じ心の良知(人間に先天的に備わっている善悪是非の判断能力)から発する作用であり、分離不可能であるとする考え。論語の為政第二にある「先ず其の言を行い、而して後にこれに従う」が元になっている。

解説

王陽明は、知って行わないのは、未だ知らないことと同じであることを主張し、知っている以上は必ず行いにあらわれると述べた。真の知行とは「好き色を好むが如く、悪臭を悪むが如し」と説く。例えば、好きな色というものはそれを見た(知った)瞬間に好んでいるのであり、色を見て(知って)から好きになろうと判断するわけではないのである。朱熹の学(朱子学)が万物の理を極めてから実践に向かう「知先行後」であることを批判して主張した。

江戸時代初期の陽明学者である中江藤樹、大阪奉行所与力であった大塩平八郎[1]、幕末の頃の陽明学者や維新の志士たちに大きな影響を与えた。

知行合一は「知は行の始なり、行は知の成るなり(知ることは行為の始めであり、行為は知ることの完成である)」「行動を伴わない知識は未完成である」とも言い表される[2]

脚注

  1. ^ 第20話 大塩平八郎(1793-1837年)”. なにわ大坂をつくった100人. 関西・大阪21世紀協会. 2025年3月4日閲覧。
  2. ^ 「伝習録」陸原静録。入澤宣幸「ビジュアル百科 日本史1200人」(西東社)、209頁



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