真継妙寿とは? わかりやすく解説

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真継妙寿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/27 18:16 UTC 版)

真継 妙寿(まつぎ みょうじゅ、生没年不詳)は安土桃山時代から江戸時代初期の女性。真継久直の娘で真継康総の義姉。

概要

言経卿記文禄元年(1592年)3月30日条には、「真継兵庫助女来了、夕相伴了」、「西御方へ又罷向了、真継女奉公□御所望之間談合了」とあり、山科言経が妻の姉である興正寺佐超室(冷泉為益の息女・西御方)を訪問して真継兵庫助久直の娘(妙寿)の奉公について相談している。この奉公先斡旋については、同日記の慶長4年(1599年)5月1日条に「真継源大夫ア孑来了、呼ニ遣了、西御方ニ可置之由申之間、談合了」とあるように、真継源大夫康総の姉(妙寿)が興正寺佐超室に奉公することで話が進んだ。同記の慶長8年(1603年)6月23日条には「真継美乃守ア孑妙寿来了、香しゅさん十服造了」とある。真継美濃守康総の姉は「妙寿」を称していて、落飾したことが窺われる。この後も妙寿と山科家との交流は続いており、妙寿・康総の姉弟は共に山科・冷泉家と交流を続けている[1]

『言緒記』元和4年(1618年)2月4日条に「御ちゃちゃ・楠主水・妙寿被来了」とあり、御茶々(御春)・妙寿・楠主水が言緒の下を訪問している[2]

山科言緒と真継氏の関係は深く、言緒が「傍輩」を集めて「乱酒」に及ぶ宴会を行った際には、言緒よりかなりの年長者であった弟・真継康総も同席している。妙寿や康総の妻・「真継美濃内」らも言緒を訪ね、薬・帯・串柿などの贈答をしている。『言緒卿記』によると、元和4年(1618年]])12月21日には山科少将言総の「年忘」の会に、言緒・言総達家族親族と共に妙寿が参加している。真継氏と山科家は、言緒・言総の代に至っても気心の知れた家族ぐるみの付き合いがあった[3]

山科言経室(冷泉為益娘)の姉妹である花恩院佐超の妻による佐超7回忌法要の非時を頂いた中に、冷泉家四条家中と共に康総と妙寿の名が見える[4]


脚注

注釈

出典

  1. ^ 伊藤信吉「地下官人真継康総の尾張旅行をめぐる一考察 : 真継家と山科・冷泉両家との交流に着目して」名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化研究 = Studies in humanities and cultures. (35):2021.1,p.200-178. https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I031356147]
  2. ^ 伊藤信吉「地下官人真継康総の尾張旅行をめぐる一考察 : 真継家と山科・冷泉両家との交流に着目して」名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化研究 = Studies in humanities and cultures. (35):2021.1,p.200-178. https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I031356147]
  3. ^ 伊藤信吉「地下官人真継康総の尾張旅行をめぐる一考察 : 真継家と山科・冷泉両家との交流に着目して」名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化研究 = Studies in humanities and cultures. (35):2021.1,p.200-178. [1]
  4. ^ 伊藤信吉「地下官人真継康総の尾張旅行をめぐる一考察 : 真継家と山科・冷泉両家との交流に着目して」名古屋市立大学大学院人間文化研究科人間文化研究 = Studies in humanities and cultures. (35):2021.1,p.200-178. [2]

参考文献




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