田中弘_(モータースポーツ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 田中弘_(モータースポーツ)の意味・解説 

田中弘 (モータースポーツ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/06 13:23 UTC 版)

田中 弘(たなか ひろむ、 1946年11月17日 - )は、日本の元レーシングドライバーで、元ヒーローズレーシング代表。大阪府出身。

自らのチームで星野一義中嶋悟高橋徹片山右京金石勝智小暮卓史ら多くのドライバーを育てたことから、日本では「レース界の名伯楽」として知られる。

経歴

レースデビュー

1966年にホンダ・S800でレースデビュー、1971年富士GCシリーズ第3戦にシェブロンB19を持ち込み参戦、3位入賞を果たす。

ヒーローズレーシング結成とドライバー引退

1973年にヒーローズレーシングを結成。田中はオーナー兼ドライバー。日産ワークスを離脱した黒澤元治を獲得する一方、若手の中野雅晴を起用し、有力なプライベーターチームとなる。しかし富士GCシリーズ最終戦で発生した、スタート直後の30度バンクの事故で中野が焼死したのをきっかけに、田中自身はドライバーを引退した。

名選手を育てた監督

ドライバー引退後、監督業に専念。1976年に星野一義がヒーローズに加入し、富士GCシリーズ全日本F2のタイトルを獲得。さらに中嶋悟も加入し、プライベートチームとしては国内随一の総合力を持つと評された。

中嶋は1979年から生沢徹のチームに移籍。星野も1982年末にホシノレーシングを設立して独立。星野に次ぐナンバーツーの予定だった高橋徹を急遽ナンバーワンドライバーとしたが、高橋は1983年富士GC最終戦でレース中事故死してしまった。

1984年、中嶋悟を再びチームに迎え入れ、中嶋の個人事務所(当時)である中嶋企画と提携し「ヒーローズレーシング with ナカジマ」として活動し、中嶋と共に全日本F2選手権3連覇(1984年 - 1986年)を達成した。

その後も鈴木利男片山右京らをドライバーに起用し全日本F2・全日本F3000で何度もシリーズチャンピオンを獲得する。詳細はヒーローズレーシングの項を参照のこと。

1995年一杯でヒーローズレーシングの活動は終了した。

その後

1996年には前年ヒーローズのメンテナンスを担当したアストニッシュとの縁で、鈴木亜久里が興した「FUNAI SUPER AGURI」の監督に就任[1][2]。1997年にヒーローズでの活動の再開を予定するも実現せず[3]、同年のシーズン途中からフォーミュラ・ニッポンに参戦する童夢の監督に就任し[4]、1998年は童夢の全日本F3チームの監督に就任した。その後無限(現:M-TEC)の全日本F3チームの監督に就任し、2000年にセバスチャン・フィリップ、2001年にはブノワ・トレルイエ、2002年は小暮卓史がドライバーチャンピオンを獲得。2007年には金石勝智が新たに立ち上げたチーム・リアルに移籍し、同チームの監督に就任した。

プライベートでの愛車は、父子2代続けてのメルセデス党だったが、「以前ほど面白くなくなった」と語り、2005年にBMW・M5を手に入れた[5]

脚注

  1. ^ 『Racing On』No.216 ニューズ出版、1996年、p.17。
  2. ^ 『Racing On』No.219 ニューズ出版、1996年、p.62-p.65。
  3. ^ 『Racing On』No.234 ニューズ出版、1997年、p.9。
  4. ^ 『Racing On』No.249 ニューズ出版、1997年、p.19。
  5. ^ 二玄社刊 月刊CAR GRAPHIC 2006年2月号

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「田中弘_(モータースポーツ)」の関連用語

田中弘_(モータースポーツ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



田中弘_(モータースポーツ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの田中弘 (モータースポーツ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS