特務機関NERV
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特務機関NERV(とくむきかんネルフ)
- 1 特務機関NERVとは
- 2 特務機関NERVの概要
特務機関NERV(ネルフ)
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「新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧」の記事における「特務機関NERV(ネルフ)」の解説
正式名称は国際連合直属非公開組織 特務機関NERV。ゲヒルン(後述)を発展解消して2010年に設立された、使徒殲滅を主要任務とする国連直属の超法規的組織。ドイツ語で神経の意味。本部の所在は日本国の芦ノ湖北湖畔の第3新東京市の地下、箱根大深度地下大規模空間(ジオフロント内)にあり、最高司令官は碇ゲンドウ、副司令官は冬月コウゾウ。また米国に第1・2支部、ドイツに第3支部を擁し、その他にも中国など世界各国に支部がある。
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特務機関NERV(ネルフ)
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「新世紀エヴァンゲリオンの登場人物」の記事における「特務機関NERV(ネルフ)」の解説
葛城ミサト(かつらぎ ミサト) 声 - 三石琴乃 特務機関NERV戦術作戦部作戦局第一課所属。EVAの戦闘指揮官。シンジの保護者兼直属の上司。29歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦長。43歳。 詳細は「葛城ミサト」を参照 赤木リツコ(あかぎ リツコ) 声 - 山口由里子 特務機関NERV技術開発部技術局第一課所属。「E計画」担当・エヴァンゲリオン開発総責任者。スーパーコンピューターシステム「MAGI」の管理・運営担当者。30歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の副長。44歳。 加持・ミサトとは大学時代からの友人。コーヒーを愛飲しており、かつヘビースモーカー。猫が好きで小物を集めている。飼い猫がいたが多忙のため祖母に預けている。 MAGI開発者・赤木ナオコの娘であり、コンピューター技術者としては母譲りの優秀な技能を持ち、仕事に関しては時に冷徹とさえ思える姿勢でこなすが、一方で碇ゲンドウと愛人関係にあった。ゲンドウを愛していながらも、母がゲンドウの愛人であることも知っており、母に愛憎が交じり合う複雑な感情を抱えており、「科学者」としては尊敬していたが、「女(=愛人)」としては憎んでさえいた。また、母の人格を移植したMAGIを母と同一視していた。大学時代から頭髪を金髪に染めている。左目の下に印象的な泣きぼくろがあり、劇中では加持と再会して後ろから抱きつかれた際に「涙の通り道にほくろのある人は一生泣き続ける運命にある」と評された。なお、「13.使徒、侵入」では、右目の下に泣きぼくろが移動している。 NERVの持つ数々の秘密を知る者の1人であり、冬月と共にゲンドウを支え彼の計画を推進することを己の役割としている。NERV内において、レイの次にゲンドウに近くいる人物だった。ゼーレに召喚された尋問も、実はレイの代わりだった。その後、ターミナルドグマにある大量の「綾波レイの容れ物」をすべて破壊し、その罪によって第24話ではNERVのある一室に拘禁されるが、最終的には愛したゲンドウのため、MAGIに対するクラッキングを防御する。その後、ゲンドウをセントラルドグマで待ち受け、復讐と愛を貫くためにMAGIごと自爆しようとしたが、カスパーが命令を拒絶したために失敗し、逆に射殺された。その際、ゲンドウから言葉を掛けられるが、小さな笑みを浮かべて「嘘つき…」と呟いている。 漫画版では葛藤が強調されており、「女としての自分なんていらない」「母さんのようには絶対ならない」と、女としての自分を捨てようとしていた反面、シンジと親密になったレイに対して「父親と息子を一度に手玉に取ろうとするなんて」と嫌味をいった挙句、反論したレイを感情的になって絞殺しかけた。その後、シンジとミサトに「綾波レイの容れ物」を見せ、それらを壊した直後に泣き崩れた。人類補完計画の発動に際してゲンドウと対峙した際に、劇場版と同じように拳銃で撃たれるも即死してはおらず、レイに見捨てられたゲンドウのスキを突いて彼の喉を撃ち抜き、自分とその心の中にある「母親としてのナオコ」の分も復讐を果たして事切れた。その後、彼女の遺体がLCL化している描写がある。 新劇場版ではゲンドウとの愛人関係はなく、それにともないレイとの関係も良好になっている。NERVの裏にあるゲンドウの計画とも無関係であり、14年後の『Q』においては髪型をベリーショートにしており、反NERV組織WILLEの戦艦「AAA ヴンダー」の副長を務める。『シン』では、冒頭のユーロNERV支部解放作戦から登場し、コア化し、赤く染まったパリの地でマヤやミドリといったWILLEのメンバー達とコア化したパリを元に戻すという作戦の指揮を採った。その後はミサトたちと共にNERVとの最終決戦に望む。ミサトとの会話の途中でいきなりゲンドウの頭部を撃ち続ける目的優先の毅然とした態度を示した。 『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』では、ゲンドウとの密会(と見られるシーン)の後、シンジをはじめ全NERV関係者である男性を手玉に取っていく。最終的に、ゲンドウに対して優位的立場を獲得するシナリオがある。 名前の由来は、大日本帝国海軍航空母艦「赤城(あかぎ)」と、庵野秀明の中学校時代の友人。 碇ゲンドウ(いかり ゲンドウ) 声 - 立木文彦 特務機関NERV最高司令官。碇ユイの夫で、シンジの実父。妻の姓である碇姓を使用しており、旧姓は六分儀(ろくぶんぎ)。48歳。目的のために手段を選ばず、実際に陰謀や裏切りなど非情ともいえる手段を厭わずに実行している。 1999年時は京都の大学に通い、生活していたが、悪い噂が絶えない人物だった。当時、傷害事件を起こし警察に留置された際、京都の大学で教授をしていた恩師の冬月を身元引受人に指定し対面、この頃に赤木ナオコやユイと知り合った。 2000年にユイと結婚(婿入り)し碇姓となり、息子のシンジが誕生、その名付け親となる。「ユイの背後(ゼーレ)に近づく手段として、彼女に近づいた」と噂されていたが、ユイを本当に愛し、相思相愛の仲でいた。セカンドインパクト発生直前まで葛城調査隊と共に南極にいたが、直前にデータを引き上げ、南極を脱出、2年後の国連調査団派遣の折にも冬月とともに参加した。ユイの死後、人類補完計画をゼーレに提案し推進者となり、「死んだユイにもう一度逢うこと」を究極的な目標とし、赤木ナオコ、彼女の死後はその娘リツコをそれぞれ愛人とし、共に自らの計画のために利用した。 シンジに対しては呼び寄せた後も同居はせず、ほとんど接触しようとしなかったため、荒んだ親子関係となり、シンジが犠牲となる可能性が高い作戦についても承認している。アスカとは作中で直接会話をした描写は無く(漫画版では一度会話シーンがあるが)、単なる手駒として扱っていた。一方、レイに対しては優しい表情を見せ、彼女の起動実験失敗の際には、自身の負傷をかえりみず彼女を助けたこともある。 旧劇場版の描写によれば、右手は加持リョウジによって運ばれたアダムが移植(融合)されており、ゲンドウはそのアダムとリリスの魂を持つレイとの融合を経て、地下のリリス(肉体)との「融合」を果たし、自らの目指す補完を成し遂げようとしたが、直前にシンジの存在を感じ取ったレイが、アダムだけを右手ごと持ち去り、ゲンドウを置き去りにリリスに還ることを選択したため、補完計画の発動直前でゲンドウの手中から離れ、他の人物がA.T.フィールドの消失によるL.C.L.への還元という形で補完される中、彼のみがEVA初号機に上半身を食いちぎられるというイメージで補完されており、その際、シンジが本当は親子の触れ合いを望んでいたことを認識して「すまなかったな、シンジ」と謝罪した。 漫画版では完全に冷酷な性格の人物で、シンジに対し「私を理解しようなどと思うな」と言い放ったり、戦略自衛隊のNERV本部襲撃の際はシンジを救助しつつも「親としての愛情を覚えたことはなく、むしろユイの愛情を奪った存在として憎悪の念すら抱いていた」と吐露しており、原作以上にシンジを道具扱いしていた。レイに対して温和な態度を向けるのは、彼女をユイに重ねているためであることが明かされている。アダムについては、経口で摂取した結果、起動実験失敗の事故からレイを助けた時の火傷の痕が残った「最も醜い場所」である左手に宿ったとしており、自らの意思でA.T.フィールドを発する場面もある。ターミナルドグマにおいてリツコと対峙して拳銃で撃つくだりは劇場版と変わらないが、漫画版ではリツコが即死しておらず、レイに見捨てられた直後にリツコから喉を銃で撃たれ致命傷を負う。念願だったユイとの再会を果たした際、シンジに親子の触れ合いを行わなかったことを後悔すると同時に、心の底では彼を我が子として想っていた事実を再確認し、シンジが生きてくれることを強く望みながら息絶えた。ユイ曰く「生命の理に背いた」という理由で補完をされなかったが、補完を否定したシンジの前にユイと共に現れている。なお、アニメ版と漫画版におけるゲンドウ本人の性格の違いについては、貞本曰く「(ある意味で)悲しい人間」として描いているためであるという。 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』では、シンジとの親子関係はさほど荒んではいない模様。ユイとは中学生時代に出会い、カヲルの導きで彼女と結ばれている。 『碇シンジ育成計画』では、原作とも全く違う教育熱心且つユニークな性格で、冷徹な様子もなく、シンジの良き父となっている。普段から恐妻家でユイに頭が上がらず、家では常に新聞を読んでいる。 新劇場版でも旧世紀版と基本的な描写は変わらないが、シンジとの和解を願って食事会を行おうとするレイの提案を(ユイの面影を見てではあるが)受け入れたり、ダミーシステムの使用を巡って決裂しNERVを去るシンジを「大人になれ」と諭す、戻ってきたシンジの姿勢にたじろぐなど、孤独なイメージとは違った様子を見せた。しかし冬月に対する最後の呼び掛けが呼び捨てであったり、アスカやレイをあくまで自身の計画のための駒として扱うなど、シンジ以外に対してはより冷酷に描かれている。旧世紀版で冬月の回想として語られた過去は自身の回想としてより過去から語られた。幼少から親の愛を受けられず、周囲の大人に振り回されてきたために他人との交流を避け、勉学と音楽に没頭する日々を送っていた。しかしユイと出会い、自身を受け入れてくれた彼女に強く依存してしまい、失った彼女と再会することに執着するようになる。シンジと別離した理由も、子供を自身への罰と捉え、関わらないことが贖罪であり子供の為になると信じたためとされた。シンジの持つS-DATはかつてゲンドウが使い、別離の際に残していったものであるという描写が追加されている。『Q』では、眼鏡をゴーグル状のサングラスに変えている。カヲルからは「リリンの王」と呼ばれている。人類補完計画の実行理由も「亡きユイに会う」という目的であることは共通しているが、アダムの代わりに加持が入手した「ネブカドネザルの鍵」を用いて自ら人を捨て、神に等しい存在になった。冬月は「ゲンドウの生き様を息子のシンジに見せることは、シンジのためになる」と考えている。『シン』でのゲンドウの素顔は監督の前田真宏のアイデアで、「目は魂の窓」であるためもはや人間の目線を持っていない、後戻りできない感じを出すためだという。 『新世紀エヴァンゲリオン2』の結末の一つに、シンジとの和解・親子関係の修復があり、休日に釣りに誘い、たどたどしいながらも親子らしい会話と今までの自分を改めて生きていく決意を抱き、物語の幕を下ろす(唯一、NERV襲撃・サードインパクトが起きない幕引きである)。 旧姓は天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具、六分儀に由来。名前は『エヴァ』以前に形にならなかった別の企画から。モデルは『謎の円盤UFO』のストレイカー司令官。 冬月コウゾウ(ふゆつき コウゾウ) 声 - 清川元夢 特務機関NERV副司令官。60歳。誕生日は4月9日。趣味は将棋。数少ないゲンドウの理解者でもあり、彼の本当の目的を知るただ1人の人物。 元は京都のある大学の教授で、形而上生物学を研究していた。この当時に学生だったユイやゲンドウと知り合う。セカンドインパクト後は豊橋でモグリの医者を営んでいた時期があり、その当時に招集された国連調査団でゲンドウと再会して彼とユイが結婚したことを知らされた。実はユイに好意を抱いていたが、想いを打ち明けたことは一度もなかった模様(厳密な話をすれば彼女への想いが恋愛から来るかは不明)。旧劇場版ではユイの消失前、ゲンドウも知らない彼女のエヴァンゲリオンに対する真意を告げられていたことが判明する。 潔癖な人物で、碇ゲンドウやゲヒルンを毛嫌いし、セカンドインパクトの真実を公表しようとしたが、ジオフロントで開発中のEVAを見せられた結果、ゲンドウの誘いに応じ行動を共にする。主にNERVの実務面を担当しているが、ゲンドウの不在時は代わって作戦指揮を執ることも多い。チルドレン(EVAパイロット)に対して特別関心はなかったが、ゲンドウ不在の時にシンジとアスカにパイロットとしての本分を直接諭したことはある。その中でユイの面影を残すレイだけに、ゲンドウとは別の心情を持っていたことが明かされている。物語後半にてゼーレに拉致されるが、加持の助けでNERVに無事帰還している。 NERV内での立場はゲンドウより下だが、かつての師と教え子の関係やゲンドウの計画への賛同(および彼への信頼)もあり、司令である碇を「碇」と呼び捨てにしている。ゲヒルンに加わって以降は、一回り年下のゲンドウに「冬月」と呼び捨てにされていたが、劇場版でゲンドウは最後にセントラルドグマに向かう際に「冬月先生」と呼んだ。最後はユイの幻影を迎え入れて補完される。最期の言葉は、「碇、お前もユイ君に会えたのか?」というゲンドウへの問いかけの言葉だった。 新劇場版においての立場は旧世紀版とほぼ変わらないが、碇ユイへの好意の描写は無く、かつての自分の教え子たち(ユイやゲンドウら)の願いを叶えるために行動していたことが『シン』のマリとの会話で明らかになった。パイロットたちとの接触はほとんどなくなっているが『Q』においては、シンジを将棋に誘い、その席で綾波レイとシンジの母ユイとの関係、EVAの開発初期における秘密を語るなど、物語の場面を動かすキーパーソンとしての役割が与えられている。『シン』では戦艦NHGを操艦しフォースインパクト阻止を目指すWILLEと交戦、発動までの時間稼ぎと儀式のお膳立てを担った。その後、NHGの主機たるEVA・オップファータイプ3機をマリに引き渡し、自身は儀式に加わることなくL.C.Lと化し死亡した。 『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』における彼のシナリオでは、ユイへの想いがより強く描かれており、大学時代に読んだユイの論文(人類補完計画の雛形とも言える理論)を元に「精神と肉体の分離」を自らを実験台に試みる。この実験によって自らの意思でヒトの精神世界にアクセスする術を身につけ、そこでユイとの再会を果たす。最終的に現世を捨てて精神世界にとどまり、ユイと共に人類の行く末を見届けることを決意する。残された肉体はL.C.Lへと還元された。 名前の由来は、大日本帝国海軍秋月型駆逐艦「冬月」。名のコウゾウについては、語呂の良さからついたもので由来はない。外見・容姿は声を演じた清川本人がモチーフとなっている他、同じガイナックス制作で清川が声を当てた『ふしぎの海のナディア』DVD-BOX(2001年版)の箱絵で描かれたガーゴイル/ネメシス・ラ・アルゴールの素顔と酷似している。モデルは『謎の円盤UFO』のフリーマン副官。 伊吹マヤ(いぶき マヤ) 声 - 長沢美樹 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。NERV本部技術開発部技術局一課所属。24歳。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の整備長。38歳。 リツコの部下で、彼女に強い憧れを抱いており、普段はリツコを「センパイ」と呼んでいる。テレビ版ではリツコに技術指導を受けていたことが明かされており、コンピューターオペレーターとしての技能は優秀。使徒イロウルがMAGIに侵入した際にリツコとともにノートパソコンで進化促進プログラムを送り込むことに成功し、NERV本部の自爆を防いだ。 真面目かつ潔癖性で、エレベーター内で加持とミサトが倒れこんでいた所を見て「不潔」と言い捨てたり、ダミープラグ計画に異を唱えたり、暴走した初号機の残虐さに耐えられず嘔吐することもあった。劇場版『Air』では戦略自衛隊の容赦ない猛攻でNERVが壊滅寸前の危機に怯えパニック状態になり、机の下にしゃがみこみ「私、銃なんて撃てません」などと精神面の脆さを露呈した。L.C.L還元時はリツコの幻影に抱きしめられながらその時を迎えた。この時、リツコの幻影がノートパソコンにタイプしたメッセージは「I need you.」であった。 作中では完全な脇役であるが、エヴァブームの頃はアニメ雑誌『アニメージュ』の人気投票では頻繁に上位にランキング入りするなど人気を博し、VHS版07巻のジャケットにも登場している。パチンコ・パチスロの液晶演出においてはほぼ一人でオペレート部分を担当している(他オペレーターも画面に登場するが、ほとんど活躍していない)。 PSP用ゲームソフト『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』のマヤシナリオ「若草の頃」においては、摂食障害を患い、日常的に過食嘔吐を繰り返しているという設定がなされている。 新劇場版では、『破』まではオペレーターとしての役割に変化はなかったが、『Q』ではヴィレの一員となり、ヴンダーの整備長を務める。TV版・旧劇場版を含め、それまではNERVという組織の中での最後輩として指示を受ける一方の位置づけのキャラであったが、『Q』からは組織内のユニットリーダーとして厳しい口調で部下たちを率いている。「これだから、若い男は」が口癖。 名前の由来は、大日本帝国海軍航空母艦「伊吹」、大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦三番艦「摩耶(まや)」、および、『帰ってきたウルトラマン』のMAT隊長伊吹竜。 日向マコト(ひゅうが マコト) 声 - 結城比呂 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。NERV本部中央作戦司令部作戦局第一課所属。年齢は不詳だが20代。メガネをかけている。やや軽口な所があり、しばしば上司であるミサトに咎められている。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦橋要員。 ミサトに好意を持っており、NERV本部の度重なる危機に対しても彼女と共に決死の覚悟で臨んでいた。終盤では、危険を冒してまでNERVに関する情報収集を行っている。第拾弐話ではほぼすべての電力を断たれたNERV本部に使徒マトリエルの出現を知らせるべく、選挙カーを乗っ取って車ごと本部内に突入した。第弐拾四話では本部爆破になるかならないかの危機の中、さりげなくミサトに「いいですよ、あなたと一緒なら」と自らの好意を伝えている。劇場版においては、ミサトの幻影によって補完された。 『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド特別編』の追加エンディングでは、自分がミサトに好意を抱いていることと「ミサトさんと二人だけの秘密を持った」と恋人関係になったことをシンジに明かしている。 新劇場版でも一貫してオペレーターを務めているが、『Q』ではヴィレの一員となり、旧NERV時代からの先任として部下を率いる立場となっている。 苗字の由来は大日本帝国海軍伊勢型戦艦二番艦「日向」。名前の由来は不明。 青葉シゲル(あおば シゲル) 声 - 子安武人 特務機関NERV本部オペレーターで、階級は二尉。新劇場版:序ではNERV本部中央作戦司令部情報局第二課、新劇場版:破ではNERV調査部情報局第1課所属と部署が変わっている。年齢不詳だが20代。誕生日は5月5日。趣味はエレキベース。『Q』以降は、反NERV組織ヴィレの艦艇「AAA ヴンダー」の艦橋要員。 外見中の特徴は肩につく程度に伸びている長髪。伊吹や日向と異なり、テレビ版では本来の所属は明らかにされていなかったが、『序』で情報局第二課と設定された。本編で唯一名前を呼ばれることのなかった主要キャラクターで、『序』DVDの付属リーフレットでも登場した主要NERV職員中唯一記載がなかった。性格や個性の描写も劇中ではほとんどないが、同僚のオペレーター仲間の伊吹や日向とはよく絡む。作戦指揮をNERV本部の外で行った第六話・第拾話などでは作戦指揮所に随行しないのも、他のオペレーターとの差になっている。『Air』では、パニック状態の伊吹を叱咤するシーンがあった。 劇場版26話「まごころを、君に」にて、人類補完計画が発動した際、伊吹・日向・冬月はそれぞれの想い人の姿をしたアンチA.T.フィールドによってL.C.Lに還元されたが、青葉だけは1人怯えながら綾波レイの姿をしたアンチA.T.フィールドの大群によって無理矢理L.C.L化された。この様子が印象的であったため、劇場版公開後に出版された『アニメージュ』1997年9月号ではこの場面をネタにした投稿が多数寄せられた。 セガサターン用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』では、ミサトの依頼によってシンジたちが文化発表会のために再結成した地球防衛バンドの指導のために第一中学を訪れ、トウジにギターテクニックを伝授するという展開がある。 新劇場版においても日向同様の経緯をたどっているが、顎髭を生やすなど若干容姿が変更されている。 名前の由来は、大日本帝国海軍青葉型重巡洋艦一番艦「青葉」と、井上ひさし原作による岡本喜八の映画『青葉繁れる』。 加持リョウジ(かじ リョウジ) 声 - 山寺宏一 特務機関NERV特殊監査部所属のスパイ。以前はドイツ支部にてアスカの保護責任者を務めており、彼女に随伴し来日した。30歳。生年月日は1985年6月17日。 ミサトとリツコとは大学時代からの友人であり、ミサトとは恋人関係だった。一度は関係を断つが、同じNERV極東本部における同僚となり、セカンドインパクトの真相を追い求める同志を経て再び恋仲となる。アスカからは何度か好意をアピールされているが、子供だからといって構うことすらない。普段の生活では、NERV施設(ジオフロント)内でスイカを育てている。リツコとは「リョウちゃん」「リっちゃん」と呼び合う仲でもある。 一見飄々としていて陽気なプレイボーイであり、暇さえあればNERVの女性職員に見境なく声をかけている。表向きはNERV特殊監査部所属の一介の職員であるが、同時に日本政府のスパイであり、更にゼーレがゲンドウを監視するために送り込んだ「鈴」でもあった。セカンドインパクトの真実を知りたいと強く願っており、三重スパイとしての活動もそれ故である。胎児状に復元されたアダムを碇ゲンドウに横流しするなど、単なるスパイとしての情報収集だけでなく、実行部隊としての活動も請け負っていたようである。そしてゲンドウは彼がスパイであるということを知りながらもそれを咎めたりせず、むしろいいように泳がせて利用しており、当の加持もそのことを承知の上で好き放題にふるまっていた。しかし「鈴」としての役割を十分に果たさなかったためゼーレから不信を抱かれ、第弐拾壱話において拘束した冬月を無断で解放したことが決定打になり暗殺された。調べ上げた「真実」は、ミサトに託された。 漫画版では、加持自身の過去や、ミサトの恋人になったいきさつが語られている。特にシンジに対しては大きな助言・指導を行い、後の彼の行動に多大な影響を及ぼす。ダミーシステムによりトウジが死亡した後、ダミーシステムを発動したゲンドウがトウジを殺したとして逃げるシンジを加持が叱咤激励し、彼が再びエヴァに乗る決心をさせ、同時に嫌悪する父・ゲンドウと対峙する機会を作るきっかけを作った。しかし、アスカに対しては憧れの対象とされながらもあまり良い影響を与えることはなく、彼の対応がアスカの感情を空回りさせる一端を担い、アスカの精神汚染の被害を助長してしまうが、人類補完計画発動時はアンチA.T.フィールドとして彼女の前に現れ補完した。 新劇場版では『破』から登場。NERV主席監察官の地位にある。物語開始時点で仮設5号機パイロットのマリと知り合いであり、仮設5号機が急造品であることを詫びている。しかし、その直後にあっさりとベタニアベースを脱出。その後NERV本部に現れるくだりはテレビ版とさほど変わらないが、先の事件が5号機を葬るために彼が工作していたことが示され、持参した重要物品は胎児状のアダムではなく「ネブカドネザルの鍵」と呼ばれる物品に変更されている。EVAパイロットとその同級生達を海洋生物研究所の社会見学に招待し、セカンドインパクト前の海洋生物や海の水を見学させ、命について教えるなど、教師的な存在としても描かれている。他にもシンジに対してキスをしようとしてからかうなどお茶目な一面もある。ジオフロント内でスイカを育てているのも同様であり、シンジに缶コーヒー一本で畑仕事を手伝わせた。この時シンジを諭した後、「葛城を守ってくれ」と頼んでいる。テレビ版とは異なり、アスカとは面識がない。海洋生物研究所で一度顔を合わせてはいるものの、興味すら抱かれておらず、本編を通して会話もしていない。 『Q』では登場せず、『シン』においてサードインパクトを止めるべく自ら犠牲となったことが判明。その後カヲルの補完シーンで、司令服を着用したカヲルを「渚司令」と呼び親しげに会話する様子が描かれたが、カヲルを司令と呼ぶ理由、彼の相手が加持であった意味については劇中では示されなかった。 2021年7月11日の『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 フィナーレ舞台挨拶』において、『破』の後ゲンドウと冬月がNERVを追われ、復権するまでの間にカヲルが司令、加持が副指令に就いていたことが明かされた。復権後はNERVを離れてWILLEの支援組織KREDITに移ったという。 『新世紀エヴァンゲリオン2』の彼のシナリオでは、すべての真相を知った後、ゼーレに戦いを挑むためにミサトに見送られ、単身で旅立つ。その後、ミサトのシナリオではすべてが終わった後、彼女のもとへ帰ってきている。シンジへの恋愛指南の際、普段のイメージと違う「女装」をやってのけるお茶目な一面を見せるシナリオもある。 名前の由来は、船のパーツである舵と成田美名子の漫画の主人公。中国版での漢字表記は「良治」である。漫画版での愛車は、初代ロータス・エランで、『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド』では、アルファロメオ1750GTVである。
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