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横尾広光

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:50 UTC 版)

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横尾 広光(よこお ひろみつ、 1943年10月4日 - 2013年10月30日[1])は、日本天文学者、科学史および宇宙文明論研究家。

経歴

大阪府池田市出身。1967年大阪大学理学部物理学科を卒業、東京大学大学院理学系研究科天文学専攻に入学し卒業、理学修士。1974年から杏林大学医学部物理学教室に勤務。70年代から天体物理学の歴史と地球外文明・SETIに興味を抱いて、研究会・学会で斬新なアイデアと研究を活発に発表した。大腸菌に感染するウイルスの遺伝子に異星人からのメッセージが隠されている可能性を論じた論文は、賛否両論の末に国際学術誌Icarusに掲載された[2]。この論文をカール・セーガンは大いに気に入り、ニューヨークタイムズにも紹介されたという[3][1] 。その後、地球外文明の研究史を『地球外文明の思想史』と題した本にまとめた。

パーシヴァル・ローウェル火星の研究で知られ、能登を訪れて日本人論に関する本も著したが、横尾はこのローウェルを顕彰する「日本ローエル協会」の発足にも貢献した[4]

また、天体衝突の先駆的な模擬実験を1920年代から行った鈴木清太郎の忘れられた業績を発掘したのも横尾である[5]。2013年10月30日死去。

著書・翻訳書

  • 清水幹夫編(1979):『惑星探査と生命』(共著)、恒星社。
  • J. シュワルツ 著、横尾広光訳(1980): 『地球の学校 : 地球儀であそぼう』、東京図書
  • P. マーディン・L. マーディン著、 杉本大一郎・横尾広光訳(1981):『新しい天文学: 超新星が開いた宇宙像』(岩波現代選書)、岩波書店。
  • 横尾広光(1991):『地球外文明の思想史: 多数世界論か唯一世界論か』、恒星社厚生閣。

出典

  1. ^ a b 平林久 (2014): 横尾広光さんの多面的宇宙、『天文月報』、第107巻2号、125-127
  2. ^ Yokoo H., Oshima T. (1979): Is bacteriophage φX174 DNA a message from an extraterrestrial intelligence?, Icarus, 38, 148-153
  3. ^ 大島泰郎 (2014): 「宇宙通信解読」-横尾さんと過ごした至福の日々、『天文月報』、第107巻2号、127-129
  4. ^ 日本ローエル協会”. 日本ローエル協会(ブログ). 2020年6月10日閲覧。
  5. ^ 横尾広光(1997):理研での小惑星衝突実験と鈴木清太郎 ―平山族の成因をしらべる1930年代の室内実験―、『天文月報』、第90巻6号、273-276。



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