本多木蝋工業所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/06 07:26 UTC 版)
本多木蝋工業所(ほんだもくろうこうぎょうしょ)は、長崎県島原市に所在する製造所[1]。和蝋燭の原料となる木蝋の製造を手がける[1]。
製造所を資料館として開放する[2]。和蝋燭などの販売や和蝋燭つくり体験、絵付け体験なども行う[3]。
概要
2019年に、江戸時代に使用されていた「玉締め式圧搾機」を復元した[1]。部品のうち「蝋船」と呼ばれる部位は、島原城内の資料館に保管されていた江戸時代の品(島原大変肥後迷惑の際に白土湖に埋没したとみられるもの)を使用している[1]。
1991年に、2代目本多正則が櫨苗木の生産、苗木生産者の養成、低木管理技術の普及の功績により日本特用林産振興会会長より表彰を受ける[2]。
2024年に、3代目本多俊一が日本特用林産振興会より特用林産功労賞を受ける[4]。
創業以来、家内手工業で培われた手法を守り営む[5]。木蝋の原料の昭和福櫨を育てるなど櫨や木蝋、和蝋燭の啓発活動を行う[2][5]。先代から続く薬品を使わない伝統的な製法で製蝋をする[6]。
「玉締め式圧搾機」を使用する日本国内に残る数少ない製蝋所のひとつ[7]。
参考文献
- 書籍
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- 『和ろうそくは、つなぐ』大西暢夫、アリス館、2022年2月28日 ISBN 978-4-7520-1004-3
- 『炎はつなぐ』大西暢夫、毎日新聞出版、2025年6月30日 ISBN 978-4-620-32840-9
- 映画
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- 『炎はつなぐ』大西暢夫監督、シグロ配給、2025年7月19日公開[8]
- YouTube
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- 『本多木蝋工業所 くらしの中にあかりがある』(takayuki odawara、2019年12月31日)[10]
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- 『武将のすゝめ〜第11回本多木蝋工業所〜』(島原城七万石武将隊【公式】、2022年11月9日)[11]
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- 『【和ろうそく】日本独特の原料』(八重雲 yaegumo、2024年6月20日)[12]
脚注
- ^ a b c d “江戸期の玉締め式圧搾機 再現 島原・本多木蝋工業所”. 長崎新聞. (2019年2月22日) 2020年9月28日閲覧。
- ^ a b c “木蝋(もくろう)-文化財を維持する特用林産物”. 日本特用林産振興会 2023年10月5日閲覧。
- ^ “日本の伝統を島原で!和ろうそく作りが体験できる生きた文化資料館・本多木蝋(もくろう)工業所”. ながさき旅ネット (2023年6月22日). 2023年10月5日閲覧。
- ^ “第37回 特用林産功労賞受賞者”. 日本特用林産振興会. (2024年5月24日) 2025年7月6日閲覧。
- ^ a b “ハゼの実搾り木蠟に 伝統の技、今も島原市で脈々”. 西日本新聞 (2020年4月5日). 2023年10月5日閲覧。
- ^ “日本のゆらぎ~和ろうそく~”. NBC長崎放送. RKBオンライン (2021年3月16日). 2023年10月5日閲覧。
- ^ “ブドウハゼに関して取材を受けました”. りら創造芸術高等学校 (2023年5月8日). 2023年10月14日閲覧。
- ^ “日本の伝統工芸❝和ろうそく❞その職人技に迫るドキュメント「炎はつなぐ」7月19日公開”. 映画.com (2025年5月21日). 2025年7月6日閲覧。
- ^ “島原藩伝統和ろうそく(本多木蝋工業所)”. 長崎県島原市(島原市役所) (2014年7月5日). 2025年7月6日閲覧。
- ^ “本多木蝋工業所 くらしの中にあかりがある”. takayuki odawara (2019年12月31日). 2025年7月6日閲覧。
- ^ “武将のすゝめ〜第11回本多木蝋工業所〜”. 島原城七万石武将隊【公式】 (2022年11月9日). 2025年7月6日閲覧。
- ^ “【和ろうそく】日本独特の原料”. 八重雲 yaegumo (2024年6月20日). 2025年7月6日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 本多木蝋工業所のページへのリンク