木蝋資料館上芳我邸
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展示棟
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施設情報 | |
専門分野 | 木蝋生産 |
管理運営 | 内子町 |
開館 | 1980年 |
所在地 | 〒791-3301 愛媛県喜多郡内子町内子2696 |
プロジェクト:GLAM |
木蝋資料館上芳我邸(もくろうしりょうかん かみはがてい)は、愛媛県喜多郡内子町内子2696にある資料館。1980年(昭和55年)開館。
主屋など10棟の建物が重要文化財であり、文化財指定名称は上芳我家住宅(かみはがけじゅうたく)。八日市護国重要伝統的建造物群保存地区内にある。
歴史
上芳我家の歴史
内子は江戸時代から大洲和紙や木蝋の生産で栄えた町である。文久元年(1861年)、木蝋生産を営む芳我家(本芳我家)から分家として上芳我家が独立し[1]、現在地に店を構えた[2]。本芳我家からは上芳我家、下芳我家、中芳我家などが分家しているが、いずれも姓は芳我であり、本芳我家、上芳我家、下芳我家、中芳我家という名称は通称である[2]。内子町における製蝋業の最盛期、1894年(明治27年)に主屋が建てられた[1]。
木蝋資料館の開館

1980年(昭和55年)には木蝋資料館上芳我邸が暫定開館し、1981年(昭和56年)4月1日には正式開館した[3]。1982年(昭和57年)、八日市護国が四国で初めて重要伝統的建造物群保存地区に選定された。
1990年(平成2年)9月11日、主屋、炊事場、仕舞部屋及び便所・産部屋、離座敷、風呂場・便所、釜場、出店倉、物置、土蔵、離の10棟が重要文化財に指定された。なお、八日市護国では同時に本芳我家住宅、大村家住宅も重要文化財に指定されている。1991年(平成3年)、木蝋生産に関する民具資料1444点が国の重要有形民俗文化財に指定された[3]。1994年度(平成6年度)、木造建築の大家である吉田桂二の設計で展示棟と収蔵庫が整備された[3]。
2005年(平成17年)には入館者数が100万人を突破した[4]。2010年(平成22年)まで、重要文化財に指定された10棟すべての保存修理工事が行われた[5]。
建築
上芳我家住宅 主屋 | |
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情報 | |
用途 | 建築物 |
構造形式 | 木造、切妻造、桟瓦葺 |
建築面積 | 785 m² |
階数 | 2階建 |
竣工 | 1894年 |
所在地 | 〒791-3301 愛媛県喜多郡内子町内子2696 |
座標 | 北緯33度33分26.3秒 東経132度39分13.5秒 / 北緯33.557306度 東経132.653750度座標: 北緯33度33分26.3秒 東経132度39分13.5秒 / 北緯33.557306度 東経132.653750度 |
文化財 | 重要文化財 |
指定・登録等日 | 1990年9月11日 |
通りの東側に主屋が建ち、中庭を囲むようにして炊事場、風呂場・便所、離座敷、仕舞部屋及び便所・産部屋などがある[1]。主屋は木造2階建、切妻造[6]。桁行15.9m、梁間12.0m[6]。
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主屋3階
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展示棟
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仕舞部屋及び便所・産部屋
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離座敷
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出店蔵
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土蔵
利用案内
- 開館時間
- 9時から16時30分
- 休館日
- 12月29日から1月2日
- 入館料
- 個人 - 大人500円、小人250円
- 団体 - 大人380円、小人200円
- 交通アクセス
脚注
参考文献
- 『愛媛県の近代化遺産』愛媛県教育委員会、2013年
- 文化財建造物保存技術協会『重要文化財上芳我家住宅主屋ほか九棟保存修理工事報告書』内子町、2011年
- 中岡紀子「まちづくり型観光振興」『財政と公共政策』第31巻1号、2009年5月
外部リンク
- 木蝋資料館上芳我邸のページへのリンク