木下茂 (山一證券)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 木下茂 (山一證券)の意味・解説 

木下茂 (山一證券)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/23 00:12 UTC 版)

木下 茂(きのした しげる、1885年 - 1966年)は福岡県出身の実業家。山一證券の会長をはじめ、多くの企業で要職を歴任した。

略歴

1885年(明治18年)5月28日、福岡県八女郡上広川村で西村武助の三男として出生。長崎市・木下キチの養子となり、1912年(明治45年)その家督を相続した[1][注釈 1]。翌1913年(大正2年)に早稲田大学商学部を卒業すると三菱合資会社に入社。長崎支店で勤めた後、1915年に小池合資会社へ転じた[2]。1917年(大正6年)4月、小池合資は山一合資へと改組。1926年(大正15年)には山一證券株式会社となる。茂は同社大阪支店長[3]を経て専務となり、社長の太田収が急逝した1938年(昭和13年)の12月に社長に選任される。山一證券は1943年(昭和18年)9月に小池証券と合併して小池厚之助が社長となる。茂は会長に就任し、1947年までその職を務めた。

また1938年(昭和13年)5月に東洋ベアリング製造(後のNTN)の取締役に就任。1947年(昭和22年)から1956年まで同社会長を務めると同時に、1950年(昭和25年)2月より1956年まで日本証券金融会長[4]。その他、日本ドラム缶製作所の会長や、長男が社長に就いた東洋運搬機の相談役も務めている。1966年(昭和41年)3月31日、東京都港区内の病院で死去。享年80[5]

家族

  • トシ(先妻)- 1890年(明治23年)3月に長崎県・永見寛三の長女として生まれ、株式会社長崎株式取引所の代表を務めた山口豊三郎[6]の養女となり、茂に嫁ぐ。
  • 絹子(後妻)- 1914年(大正3年)7月7日生まれ。
  • 木下高明(長男)- 1916年(大正5年)11月生まれ。早大商科を卒業後に東洋運搬機に入社。取締役を経て社長に就任。妻の美代子(1925年生)は東洋運搬機社長・丹羽昇の長女[7]
  • 昌子(長女)- 1914年(大正3年)7月生まれ。東洋運搬機取締役で海外事業部長を務めた大月一夫に嫁ぐ。
  • 光子(二女)- 1921年(大正10年)10月生まれ。東洋運搬機取締役で名古屋支店長を務めた大槻正比古に嫁いだ。
  • 木下武久(二男)- 1924年(大正13年)11月生まれ。東京音楽学校卒業後にドイツへ渡り、ミュンヘン音楽大学を卒業した。東京放送勤務。妻はドイツ人のギレラ[7]
  • 木下和茂(三男)- 1941年(昭和16年)10月生まれ。学習院大学卒業。三菱重工勤務。
  • 木下和之(四男)- 1946年(昭和21年)3月生まれ。学習院大学にて学ぶ。

脚注

注釈

  1. ^ 養子入りし、木下家の人間となったことで以降は長崎出身と称する。

出典

  1. ^ 『業界人物名鑑』経世社、1939年、89頁。NDLJP:1444942/57 
  2. ^ 『大衆人事録』(第24版 東日本篇)帝国秘密探偵社、1965年、435頁。NDLJP:3025817/219 
  3. ^ 『人事興信録』(第11版 上)人事興信所、1937年、キ之部 13頁。NDLJP:2127093/740 
  4. ^ 『人事興信録』(第19版 上)人事興信所、1957年、き之部 6頁。NDLJP:3022377/389 
  5. ^ 「木下茂氏 訃報」『朝日新聞』1966年4月1日、東京版、朝刊15頁。
  6. ^ 『長崎県人事興信録』(1935版)長崎日日新聞社、1934年、344頁。NDLJP:1225199/189 
  7. ^ a b 『人事興信録』(第23版 上)人事興信所、1966年、き之部 12頁。NDLJP:3044977/723 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  木下茂 (山一證券)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「木下茂 (山一證券)」の関連用語

木下茂 (山一證券)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



木下茂 (山一證券)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの木下茂 (山一證券) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS