推計気象分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/11 13:03 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動推計気象分布(すいけいきしょうぶんぷ)は、気象庁が発表する気象情報の1つ。アメダスや気象衛星の観測データ等をもとに天気・気温・日照時間のきめ細かな分布を算出し、視覚的に把握できる情報である。 これを利用することで、アメダスなどの観測所のない場所の状況も把握することができる[1]。
この情報は、面的には1km四方のメッシュの細かさで、天気は5種類(晴れ、曇り、雨、雨または雪、雪)、気温は0.5℃毎および日照時間は0.2時間ごとのそれぞれの単位で表す。情報は1時間ごとに更新される[1]。
なお、観測所を含むメッシュの値は、そこでの観測データとは必ずしも一致しないことがあるため、面的な広がりに着目して利用する必要がある[1]。
推計方法
推計気象分布のうち天気を示すものは、気象衛星ひまわりによる雲の観測データから、晴れか曇りかを判定する。また、降水の有無は解析雨量を用いて判断する。雨か雪かの判別には同じく推計気象分布(気温)も使用される。この情報を利用することにより、気象レーダーや気象衛星など複数のデータを個別に参照することなく、容易に天気の分布を把握できる[1]。
推計気象分布のうち気温を示すものは、アメダスの気温観測値などを用い、標高による気温の違いも考慮して作成した情報であるため、観測所のない場所でも標高に応じた気温の分布を知ることができる[1]。
推計気象分布のうち日照時間を示すものは、主に気象衛星ひまわりによる雲の観測データに基づき作成した、前1時間における日照時間の情報である。これにより、観測所のない場所でも日照時間の分布を知ることができる[1]。
脚注
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