悲しき首飾り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)
「千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「悲しき首飾り」の解説
歌手ハーシェム・ベン・スライマーンは、アル・ラシードから下賜された首飾りを見て泣き出した。そのわけは以下のとおりである。 ハーシェムがシリアに住んでいたころ、ウマイヤ朝の教王アル・ワリード二世とふたりの歌姫が乗っている船に招かれた。はじめはハーシェムを下賎のものだと思いからかうつもりだった一行だが、彼が何者であるかに気づくと、歌姫のひとりは常々尊敬していることを明かし、教王から下されていた首飾りをハーシェムに贈った。 だがその歌姫は、船から足をすべらせて河に落ち、捜索にもかかわらず、ついにその姿を見つけることができなかった。悲しんだ教王は、ハーシェムから首飾りを譲り受け、かわりに財宝を贈ったのである。その首飾りが、アル・ラシードが征服した国々の財宝にまぎれ、回り回ってハーシェムの手に戻ってきたのである。
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