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志野文音

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/16 21:08 UTC 版)

志野 文音
原語名 しの あやね
出身地 兵庫県
ジャンル クラシック、アンビエント、エレクトロニカ
職業 ギタリスト、作曲家、音楽教育者
担当楽器 ギター
活動期間 2009年 -
レーベル 瑞鳴音楽、Mental Groove Records、musicmine / Sublime Records
公式サイト 公式HP
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志野 文音(しの あやね、Ayane Shino)は、日本のギタリスト作曲家音楽教育者博士(学術)。東京藝術大学大学院博士後期課程修了[1]クラシック音楽を基盤に、アンビエントエレクトロニカなどジャンルを横断する演奏・制作活動を行う。国立音楽大学非常勤講師[2]、日本ジュニア・ギター教育協会副会長[3]、日本・スペインギター協会理事[4]

経歴

兵庫県出身。幼少期よりギター・ピアノを学ぶ。東京藝術大学音楽環境創造科に進学し、安宅賞を受賞。卒業時にはアカンサス音楽賞を受賞し、同科を首席で卒業した[5]。その後、同大学大学院博士後期課程を修了し、博士号(学術)を取得。研究テーマは「クラシックギターにおける奏法の違いによる音色印象の変化」で、日本音響学会誌などに論文を発表している[6]

学生時代から国内外のコンクールで入賞し、ポーランド国立クラクフ室内管弦楽団とピアノソリストとしての共演や、鹿児島交響楽団と同団における最年少ソリストとして共演を行った[7]。また、国内では文化庁主催の霞が関コモンゲートでのコンサート[8]や、海外ではブラジルの第29回ロンドリーナ音楽祭[9]でのソロリサイタル、ニューヨークでのソロライブを行った。

2020年、中国の瑞鳴音楽からアルバム『東京羅曼史』を発表[10]。以降、ドイツ・ケルンのストリングスオーケストラとの共演によるスタジオ・ジブリのカバー曲の配信リリース[11]や、スイスのMental Groove Records、musicmine/Sublime Recordsなどから作品をリリースし、BBC[12][13]The Guardian[14]Spectrum Culture[15]など海外メディアで紹介された[16]。2025年のアルバム『River せせらぎ The timbre of guitar ♯2』は、イギリスおよびアメリカのiTunes Storeインストゥルメンタル部門で第2位に入った[17]

近年は演奏活動に加え、映画・テレビCM・アニメーションなどの楽曲演奏を担当。ラジオ・雑誌・新聞への出演も多く、ロサンゼルスのTJS RADIO FM106.3[18]、兵庫県芦屋市の「アシヤ・ラヂヲ Ashiya Radio」[19]でパーソナリティを務める。2024年には外務省制作の番組「Japan Video Topics」に出演した[20]

受賞歴

  • 2002年:フッペル平和祈念ピアノコンクール 優秀賞[21]
  • 2005年:鹿児島県春の祭典独奏の部 金賞[22]
  • 2008年:日本ジュニアギターコンクール 高校生の部第1位、グランプリ受賞[23]
  • 2013年:安宅賞(東京藝術大学)
  • 2014年:アカンサス音楽賞(東京藝術大学卒業時・首席)[5]
  • 2014年:日本バッハピアノコンクール大学・大学院の部 第4位[24]
  • 2016年:AES Recording Competition Gold Award(『Cosmic Wind』演奏者として)[25]

ディスコグラフィ

  • シングル:「追憶 - Tuioku」[26](2021年)、「水鏡 MINAMO - CHILLOUT mix」[27](2023年)ほか
  • 『東京羅曼史』[10](2020年、瑞鳴音楽)
  • 『SAKURA The timbre of guitars ♯1』[28](2021年、Mental Groove Records)
  • 『River せせらぎ The timbre of guitar ♯2』[17](2025年、Musicmine / Sublime Records)

参加作品(抜粋)

教育活動

  • 国立音楽大学非常勤講師[2]
  • 日本ジュニア・ギター教育協会副会長[3]
  • 日本・スペインギター協会理事[4]

執筆活動

  • 月刊『現代ギター』連載「ギターのお悩み相談室」(2024年–2025年)[37][38][39]
  • 同誌寄稿「動画のすすめ」(2022年)[40]

研究

博士論文「クラシックギターにおける奏法の違いによる音色印象の変化」(2019年、東京藝術大学)を中心に、日本音響学会誌や学会研究会での発表がある[41]

脚注

出典

  1. ^ 志野, 文音、シノ, アヤネ「クラシックギターにおける奏法の違いが音色印象に与える影響」。 
  2. ^ a b https://www.kunitachi.ac.jp/faculty_list/list.html?p1=3&p2=03&pp=2
  3. ^ a b 日本ジュニアギター教育協会とは - 日本ジュニア・ギター教育協会”. www.guitar.gr.jp. 2025年9月16日閲覧。
  4. ^ a b 会員一覧と入会案内”. 日本・スペインギター協会. 2025年9月16日閲覧。
  5. ^ a b アカンサス音楽賞”. 東京藝術大学. 2025年9月16日閲覧。
  6. ^ “クラシックギターにおける奏法の違いが音色印象に与える影響”. 日本音響学会誌 75 (1). (2019). 
  7. ^ 「鹿児島交響楽団、最年少ソリストに志野文音」『南日本新聞』2009年6月15日。
  8. ^ これまで開催されたもの | 文化庁”. www.bunka.go.jp. 2025年9月16日閲覧。
  9. ^ fmladmin. “Home” (ポルトガル語). FIML. 2025年9月16日閲覧。
  10. ^ a b 东京罗曼史-瑞鸣音乐”. www.rhymoi.com. 2025年9月16日閲覧。
  11. ^ admin (2020年9月7日). “ケルンで収録したゴージャスなストリングスで聴くジブリ作品”. Pure Sound Dog. 2025年9月16日閲覧。
  12. ^ BBC Radio Mixes - All Day Mindful, Hours of chilled music to help your day move smoothly” (英語). BBC (2022年1月6日). 2025年9月16日閲覧。
  13. ^ BBC Radio 3 - Unclassified, Sherelle's Listening Chair” (英語). BBC. 2025年9月16日閲覧。
  14. ^ Bugel, Safi (2025年4月18日). “Various artists: Disk Musik – A DD Records Compilation review – electric Japanese curios” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/music/2025/apr/18/various-artists-disk-musik-a-dd-records-compilation-review 2025年9月16日閲覧。 
  15. ^ Pinfold, Will (2025年5月16日). “Ayane Shino: River: The Timbre of Guitar #2 - Rei Harakami” (英語). Spectrum Culture. 2025年9月16日閲覧。
  16. ^ “The Guardian 音楽レビュー” (英語). The Guardian. https://www.theguardian.com/music/ 
  17. ^ a b River せせらぎ " The timbre of guitar #2 Rei Harakami " by AYANE SHINO』2025年4月25日https://linkco.re/5e7Y7S8e2025年9月16日閲覧 
  18. ^ Tokyo Harmonics” (英語). 北米唯一日本語ラジオ局|TJS FM 106.3. 2025年9月16日閲覧。
  19. ^ Our Dj's” (英語). アシヤ・ラヂヲ Ashiya Radio. 2025年9月16日閲覧。
  20. ^ a b Japan Video Topics - English (2024-03-27), Volumetric Video – New Ways to Visualize Our World, https://www.youtube.com/watch?v=gRLXk4Cdpfc 2025年9月16日閲覧。 
  21. ^ https://www.city.tosu.lg.jp/uploaded/attachment/18391.pdf
  22. ^ https://www.bunka.go.jp/bunkaryoku_project/kasumigaseki/pdf/chirashi_161102.pdf
  23. ^ 歴代優勝者 - 日本ジュニア・ギター教育協会”. www.guitar.gr.jp. 2025年9月16日閲覧。
  24. ^ 日本バッハコンクール: 【結果発表】第4回日本バッハコンクール全国大会(2/1,2)”. 日本バッハコンクール. 2025年9月16日閲覧。
  25. ^ https://www.jas-audio.or.jp/journal-pdf/2017/03/201703_080-085.pdf
  26. ^ Musicmine”. www.musicmine.com. 2025年9月16日閲覧。
  27. ^ 水鏡 MINAMO (CHILLOUT mix) by AYANE SHINO』2023年1月13日https://linkco.re/EEzdMnTX2025年9月16日閲覧 
  28. ^ Ayane Shino - Sakura [The Timbre Of Guitars #1: Susumu Yokota 横田 進, by Ayane Shino]” (英語). Mental Groove Records / Musique Pour La Danse. 2025年9月16日閲覧。
  29. ^ スタッフ – 映画『なつやすみの巨匠』公式サイト”. 2025年9月16日閲覧。
  30. ^ a b 上水樽力 Official Web Site”. Chikara Uemizutaru. 2025年9月16日閲覧。
  31. ^ 上水樽力 Official Web Site”. Chikara Uemizutaru. 2025年9月16日閲覧。
  32. ^ 上水樽力 Official Web Site”. Chikara Uemizutaru. 2025年9月16日閲覧。
  33. ^ キユーピー公式チャンネル (2023-01-10), キユーピー3分クッキング オープニング・エンディング「キユーピーとヤサイな仲間たち ステージ」篇(プラスエコver.), https://www.youtube.com/watch?v=ovI5QjlLoJo 2025年9月16日閲覧。 
  34. ^ <あの絵>のまえで 原作:原田マハ(青春アドベンチャー)”. 青春アドベンチャー雑記帳~オーディオドラマ・ラジオドラマの世界 (2020年12月28日). 2025年9月16日閲覧。
  35. ^ Watame Ch. 角巻わため (2021-09-02), ゼロの足跡/角巻わため【original】, https://www.youtube.com/watch?v=_Mhcma0L6hY&list=RD_Mhcma0L6hY 2025年9月16日閲覧。 
  36. ^ ぽにきゃん-Anime PONY CANYON (2025-01-01), 【TVアニメ化決定!】「ふたりソロキャンプ」2025年7月TOKYO MXほかにて放送予定!ティザームービー, https://www.youtube.com/watch?v=qYi0nPhTf4c 2025年9月16日閲覧。 
  37. ^ 現代ギター24年01月号(No.724)”. 現代ギター. 2025年9月16日閲覧。
  38. ^ 現代ギター24年02月号(No.725)”. 現代ギター. 2025年9月16日閲覧。
  39. ^ 現代ギター24年03月号(No.726)”. 現代ギター. 2025年9月16日閲覧。
  40. ^ 現代ギター22年04月号(No.703)”. 現代ギター. 2025年9月16日閲覧。
  41. ^ “クラシックギターにおける奏法の違いが音色印象に与える影響”. 日本音響学会誌 75 (1). (2019). 

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