座標近傍による構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 07:35 UTC 版)
n 次元微分可能多様体 M の座標近傍系 S = {(Uλ, φλ) | λ ∈ Λ} の任意の 2 つの座標近傍 (U1, φ1),(U2, φ2) に対し、U1 ∩ U2 が空でないならば座標変換 ϕ 1 ∘ ϕ 2 − 1 : ϕ 2 ( U 1 ∩ U 2 ) → ϕ 1 ( U 1 ∩ U 2 ) {\displaystyle \phi _{1}\circ \phi _{2}^{-1}:\phi _{2}(U_{1}\cap U_{2})\to \phi _{1}(U_{1}\cap U_{2})} が存在する。 ϕ 1 = ( x 1 , ⋯ , x n ) {\displaystyle \phi _{1}=(x_{1},\cdots ,x_{n})} ϕ 2 = ( y 1 , ⋯ , y n ) {\displaystyle \phi _{2}=(y_{1},\cdots ,y_{n})} であるとき、微分 k 形式の座標変換を上のように定め、U1 上の微分形式と U2 上の微分形式を同一視することにより、各座標近傍の上に定義される微分形式を張り合わせていくことができ、多様体上での微分形式が定義される。 微分可能多様体 M, N に対し Cs 級写像 f : M → N {\displaystyle f:M\rightarrow N} と N 上の微分形式 ξ が与えられたとき、 p ∈ M に対し q = f(p) とおくと f p ∗ : T q ∗ ( N ) → T p ∗ ( M ) {\displaystyle f_{p}^{*}:T_{q}^{*}(N)\rightarrow T_{p}^{*}(M)} f ∗ ( ξ q ) = ξ q ∘ d f p {\displaystyle f^{*}(\xi _{q})=\xi _{q}\circ \mathrm {d} f_{p}} という写像によって、q 上の微分形式 ξq に p 上の微分形式 fp*(ξp) を対応させることができる。これを M 全体に拡げた f* = {fp}p∈M を考えることにより N 上の微分形式 ξ に M の微分形式 f*(ξ) を対応させることができる。この f*(ξ) を ξ の f による引き戻し(pull back) という。 M と N は次元が異なってもよい。
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