局所生体染色
英訳・(英)同義/類義語:localized vital staining, local vital stain
生物実験で、組織や成体の一部を染色し、その後の経緯を観察する手法。
実験方法装置単位など: | 対物レンズ 小原クローン 小型超遠心機 局所生体染色 平衡密度勾配遠心分離法 弛緩期血圧 形質転換 |
局所生体染色法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/02 12:47 UTC 版)
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局所生体染色法(きょくしょせいたいせんしょくほう)は生体を色素で着色すること(局所生体染色)で発生過程を調べる手法のことである。
手順
ナイルブルー(ナイル青)やニュートラルレッド(Neutral red、中性赤)といった生体に無害な色素を用意する。その色素を寒天片に染み込ませる。パラフィン紙の上に染色したい生体を載せ、染色したい部位に寒天を押し付け、スズ泊で覆う。染色ができたら、生体を定期的に観察し、染色した部位の動きを観察する。
原基分布図
正常な組織の発生や器官形成において、組織や器官に発生する前の細胞群を原基と呼ぶ。ドイツのヴァルタ―・フォークトは、イモリの胞胚の各領域が将来どの原基に分化するかを調べるため、局所生体染色法を開発した。フォークトは胞胚の原口を通る線に沿って染色するものと、分散して染色するものを作成し、発生の様子を探った。そして1929年、胚が将来形成する原基の位置を示した原基分布図(予定運命図)を作成した。
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局所生体染色法の図。
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イモリの原基分布図。フォークトの原基分布図を参考に中村治が一部修正を加えたものである。
参考文献
- 吉里勝利ほか 『新課程版 スクエア 最新図説生物』 第一学習社 2022年 179頁
- 浅島誠・長谷川眞理子ほか 『生物』 東京書籍 2023年 213頁
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