存在性の証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 00:56 UTC 版)
定理の反例となる「素数の積で表せないような自然数 ≧2 」の存在を仮定すると、自然数の整礎性により、そのような数には最小の数(最小の反例)があるはずである。定義より素数は既に素数の積に表されているので、最小の反例 n は合成数であり、適当な自然数 a ≠ 1, b ≠ 1 をとれば n = ab とできるが、a < n かつ b < n ゆえ、n の最小性から右辺の各因子 a, b は素数の積として表され、n も素数の積で表せることとなり、矛盾する。ゆえに、任意の自然数 ≧2 は素数の積に表される。
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