大下馬とは? わかりやすく解説

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おお‐げば〔おほ‐〕【大下馬】

読み方:おおげば

城や社寺正門前に下馬のしるしに置いた大きな石または木。

江戸城大手門外の下馬所。


大下馬

読み方:オオゲバ(oogeba)

分野 浮世草子

年代 江戸中期

作者 井原西鶴作・画


西鶴諸国ばなし

(大下馬 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/14 04:30 UTC 版)

西鶴諸国ばなし』(さいかくしょこくばなし)は、江戸時代浮世草子作品。井原西鶴作・画。貞享2年(1685年)正月、大坂の池田屋三郎右衛門刊。大本5巻5冊、各巻7話の全35話から成る。目録題「近年諸国咄/大下馬」[1]

概要

目録題に「大下馬」とあるのは、宇治大納言隆国が旅人の足をとどめて聞き書きして『宇治拾遺物語』を編んだという言い伝えにならって、日本中の人たちを下馬させて聞き書きした物語の意味とされる。本作品は、全国の珍談奇談を扱った諸国話形式の説話文学と位置づけられ[2]、人間・動植物・異類・怪異・民間伝承・当世事件など、様々な素材を題材としている。

暉峻康隆は「西鶴のユニークな人間観によって、かれこれと超自然の怪奇談を扱いながらも、その底に人間性のおかしさや怪しさを秘めたフレッシュな、「近年諸国咄」たりえたのである」と評している[3]。一方で、「説話文学なるがゆえに底の浅い作品が多く、文学的には、低調であることは否定できない」とする評価もある[2]

内容

巻1

  • 公事は破らずに勝つ 奈良の寺中にありし事 知恵
  • 見せぬ所は女大工 京の一条にありし事 不思議
  • 大晦日は合わぬ算用 江戸の品川にありし事 義理
  • 傘の御託宣 紀州の掛作にありし事 慈悲
  • 不思議の足音 伏見の問屋町にありし事 音曲
  • 雲中の腕押し 箱根山熊谷にありし事 長生
  • 狐の四天王 播州姫路にありし事 恨み

巻2

  • 姿の飛び乗物 津の国の池田にありし事 因果
  • 十二人のにわか坊主 紀伊の国淡島にありし事 遊興
  • 水筋のぬけ道 若狭の小浜にありし事 報い
  • 残る物とて金の鍋 大和の国生駒にありし事 仙人
  • 夢路の風車 飛騨の国の奥山にありし事 隠里
  • 楽しみの男地蔵 都北野の片町にありし事 現遊
  • 神鳴の病中 信濃の国浅間にありし事 欲心

巻3

  • 蚤の籠抜け 駿河の国府中にありし事 武勇
  • 面影の焼け残り 京上長者町にありし事 無常
  • お霜月の作り髭 大坂玉造にありし事 馬鹿
  • 紫女 筑前の国博多にありし事 夢人
  • 行末の宝船 諏訪の湖にありし事 無分別
  • 八畳敷の蓮の葉 吉野の奥山にありし事 名僧
  • 因果のぬけ穴 但馬の国片里にありし事 敵討

巻4

  • 形は昼の真似 大坂の芝居にありし事 執心
  • 忍び扇の長歌 江戸土器町にありし事 恋
  • 命に替わる鼻の先 高野山大門にありし事 天狗
  • 驚くは三十七度 常陸の国鹿島にありし事 殺生
  • 夢に京より戻る 泉州の堺にありし事 名草
  • 力なしの大仏 山城の国鳥羽にありし事 大力
  • 鯉の散らし紋 河内の国内助が淵にありし事 漁師

巻5

  • 提灯に朝顔 大和の国春日の里にありし事 茶の湯
  • 恋の出店 江戸の麹町にありし事 美人
  • 楽しみの麻姑の手 鎌倉の金沢にありし事 生類
  • 闇の手形 木曽の街道にありし事 横道
  • 執心の息筋 奥州南部にありし事 幽霊
  • 身を捨てる油壺 河内の国枚岡にありし事 後家
  • 銀が落としてある 江戸に此仕合せありし事 正直

脚注

  1. ^ 岡本勝・雲英末雄『新版近世文学研究事典』おうふう、2006年2月、54-55頁。 
  2. ^ a b 大久保忠国・興津要・小池正胤『西鶴作品選』おうふう、1969年4月、31頁。 
  3. ^ 暉峻康隆訳注『西鶴諸国ばなし』小学館〈現代語訳西鶴〉、1992年8月、6-15頁。 

「大下馬」の例文・使い方・用例・文例

  • 大下馬という,馬をおりる場所を示すしるし
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