名誉に関する徳、矜持とその中庸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:02 UTC 版)
「ニコマコス倫理学」の記事における「名誉に関する徳、矜持とその中庸」の解説
矜持ある人とは、「自分が大きいものに値していると考え、事実それに値しているごときひと」を意味している。みずからの価値に依拠せずしてかく考える人は、「痴呆」である。もとより小さい値のものがその値を自覚するのは、「節度」あるひとである。みずから大きいものに値すると考えるのであれば「倨傲」であり、それ以下の価値しかないように考えるひとは「卑屈」である(第4巻第3章)。 穏和とは、「怒り」に関する中庸である。怒りの不足は「意気地なし」といえ、痴呆とも考えられる。逆に超過は「癇癪の強い」「執念深い」人となり、復讐や懲らしめを行わないではいられない。男らしいと考えることもあるが、気むずかしいほうが始末が悪い(第4巻第5章)。
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