原始元_(有限体)とは? わかりやすく解説

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原始元 (有限体)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/04 12:50 UTC 版)

体論において、有限体 GF(q) の原始元 (primitive element) とは、体の乗法群生成元のことである。言い換えると、α ∈ GF(q) が、GF(q) の1の原始 (q − 1)-乗根であるとき、原始元という。つまり零以外の GF(q) のすべての元は整数 i によって αi と表すことができる。

例えば、2 ∈ GF(5) は体 GF(5) の原始元であるが、2 ∈ GF(7) は体 GF(7) の原始元ではない。なぜなら、2 ∈ GF(7) は位数 3 の巡回部分群 〈2〉 = {1, 2, 4} しか生成しないからである。一方、3 ∈ GF(7) は GF(7) の原始元である。原始元の最小多項式は、原始多項式英語版である。

性質

原始元の数

有限体 GF(q) の原始元の数はφ(q − 1) である。ここに φ(m) はオイラーのトーシェント関数であり、1 以上 m 以下の m と互いに素な整数の個数を数える函数である。このことは、有限体 GF(q) の乗法群は位数 (q − 1)巡回群英語版であるという定理と、位数 m の巡回群の生成元は φ(m) 個あるという事実から証明できる。

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参考文献

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