七色十三階冠とは? わかりやすく解説

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七色十三階冠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/12 10:18 UTC 版)

七色十三階冠(ななしきじゅうさんかいかん)は、大化3年(647年)に制定された日本冠位である[1]。名称は『日本書紀』の「制七色一十三階之冠」という記述による。冠位十二階にあわせて冠位十三階、制定年をとって大化三年の冠位などとも呼ばれる。また、それぞれ「制」をつけて七色十三階冠制、冠位十三階制、大化三年の冠位制などともいう。以前の冠位十二階制を改め、648年4月1日から施行されたが[2]649年に下位を細分化した冠位十九階制に再改正された。


  1. ^ 『日本書紀』大化3年(647年)是歳条。以下特に記さない限り『日本書紀』にもとづく解説は本条による。
  2. ^ 『日本書紀』大化4年4月1日条に、古い冠をやめるとある。大化3年施行説に関しては「#古冠の廃止」を参照。
  3. ^ 井上光貞「冠位十二階制とその史的意義」289-290頁。
  4. ^ 巨勢徳多については『続日本紀』神亀元年6月癸巳(6日)条。豊璋については『日本書紀』巻27、天智天皇即位前紀9月条。藤原鎌足については同じ巻の天智天皇8年10月庚辰(15日)条。
  5. ^ 井上光貞「冠位十二階とその史的意義」302-303頁。
  6. ^ 宮崎市定「日本の官位令と唐の官品令」222頁。
  7. ^ 武光誠「冠位制の展開と位階制の成立」49-51頁。
  8. ^ 宮崎市定「三韓時代の位階制について」。若月義小「冠位制の基礎的考察」154-155頁。
  9. ^ ただし、川副武胤は大化3年、すなわち七色十三階冠を古冠と呼んだとする(「推古朝冠服小考」14頁)。
  10. ^ 関晃「推古朝政治の性格」(『大化改新の研究』下30-31頁、『東北大学日本文化研究所研究報告』46頁)。
  11. ^ 井上光貞「冠位十二階制とその意義」。川副武胤「推古朝冠服小考」16頁。ただし、川副は前の注に記したように、廃止された古冠は七色十三冠階制のものとする。
  12. ^ 『書紀集解』巻25、臨川書店版1501頁。『日本書紀通証』巻31、臨川書店版1678頁。
  13. ^ 内田正俊「大化三年七色十三階冠位制度に服色について」95頁。
  14. ^ 増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」28-29頁。
  15. ^ wikisource:zh:舊唐書/卷45 『旧唐書』巻45
  16. ^ 内田正俊「大化三年七色十三階冠位制度の服色について」91-100頁。同「色を指標とする古代の身分の秩序について」22-36頁。
  17. ^ 廣瀬圭「古代服制の基礎的考察」20-21頁。
  18. ^ 若月義小「冠位制の基礎的考察」123-125頁。
  19. ^ 増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」29頁。
  20. ^ 坂本太郎『大化改新の研究』417頁。
  21. ^ 学説としては喜田新六が1954年に「位階制の変遷について」で疑問を寄せていた(8-9頁)。黛は、大徳と大織を対応させると多くの官人が新冠位制で降格されたことになると指摘して、その政治的不合理を指摘した。井上光貞「冠位十二階とその史的意義」284-285頁。宮崎市定「日本の官位令と唐の官品令」。
  22. ^ 虎尾達哉(「冠位十二階と大化以降の諸冠位」・「冠位十二階と大化以降の諸冠位・再考」)らが支持する。
  23. ^ 井上光貞「冠位十二階とその史的意義」285頁。増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」19-21頁。
  24. ^ 宮崎市定「日本の官位令と唐の官品令」232頁注4。
  25. ^ 押部佳周「七色十三階冠制について」13-14頁。虎尾達哉「冠位十二階と大化以降の諸冠位」28頁、35頁。
  26. ^ 武光誠「冠位十二階の再検討」・「冠位制の展開と位階制の成立」。増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」。武光は後に黛説が正しい可能性を認めたため、以後は増田説と呼ばれることが多い。
  27. ^ 増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」21-22頁。武光誠「冠位十二階の再検討」(『日本古代国家と律令制』23-32頁)。
  28. ^ 増田美子「冠位制の変遷と位冠の性格について」22-24頁。
  29. ^ 若月義小「冠位制の基礎的考察」145頁。
  30. ^ 虎尾達哉「冠位十二階と大化以降の諸冠位」34-35頁、同「冠位十二階と大化以降の諸冠位・再考」15-16頁。
  31. ^ 武光誠「冠位十二階の再検討」(『日本古代国家と律令制』36-37頁)。
  32. ^ 虎尾達哉「冠位十二階と大化以降の諸冠位」29頁、同「冠位十二階と大化以降の諸冠位・再考」8-12頁。
  33. ^ 坂本太郎「古代位階制二題」692-699頁。
  34. ^ 坂本太郎「古代位階制二題」697頁。
  35. ^ 押田佳周「七色十三階冠制について」4-5頁。
  36. ^ 押田佳周「七色十三階冠制について」。6頁。


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