再帰の除去への利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/03 01:23 UTC 版)
「クリーネの再帰定理」の記事における「再帰の除去への利用」の解説
いま g {\displaystyle g} と h {\displaystyle h} を全域計算可能関数とする。これらを用いて関数 f {\displaystyle f} を帰納的に次のように定義する: f ( 0 , y ) ≃ g ( y ) , {\displaystyle f(0,y)\simeq g(y),\,} f ( x + 1 , y ) ≃ h ( f ( x , y ) , x , y ) , {\displaystyle f(x+1,y)\simeq h(f(x,y),x,y),\,} 第二再帰定理をこの等式が計算可能関数を定義することを示すことに利用できる。それには考えている計算模型にア・プリオリに帰納的定義が備わっている必要はない。したがって第二再帰定理(と万能関数の存在)が成立する計算模型であればμ-再帰的関数でもチューリング機械でも成り立つ。 この帰納的定義は次の計算可能関数 ( x , y ) ↦ φ F ( e , x , y ) {\displaystyle (x,y)\mapsto \varphi _{F}(e,x,y)} の指標が e {\displaystyle e} 自身となるような e {\displaystyle e} を求めることに帰着できる: φ F ( e , 0 , y ) ≃ g ( y ) , {\displaystyle \varphi _{F}(e,0,y)\simeq g(y),\,} φ F ( e , x + 1 , y ) ≃ h ( φ e ( x , y ) , x , y ) . {\displaystyle \varphi _{F}(e,x+1,y)\simeq h(\varphi _{e}(x,y),x,y).\,} 再帰定理は φ f ( x , y ) ≃ φ F ( f , x , y ) {\displaystyle \varphi _{f}(x,y)\simeq \varphi _{F}(f,x,y)} なる計算可能関数 φ f {\displaystyle \varphi _{f}} の存在を確立する。すると φ f {\displaystyle \varphi _{f}} は与えられた帰納的定義を満たす。
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