五色 (人形メーカー)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/09 09:23 UTC 版)
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | ![]() 〒111-0052 東京都台東区柳橋1-4-2 |
設立 | 1911年(創業) |
業種 | その他製品 |
法人番号 | 6010001060012 |
事業内容 | 節句用品(ひな人形・五月人形)の製造・販売 |
代表者 | 代表取締役 原健二 |
資本金 | 1000万円 |
外部リンク | https://www.hara-koushu.com/ |
五色株式会社(ごしき)は、雛人形・五月人形のメーカー兼小売販売を行う企業。100年以上の伝統を有し、店舗は人形店がひしめく東京都台東区の浅草橋に構えている。
概要
1911年(明治44年)創業。初代・原米洲、二世・原孝洲、そして現三世・原裕子と三代に渡り、一子相伝の木目込み人形作り[1][2]の技術が伝わる雛人形・五月人形が有名である。
創業以来、唯一無二の無形文化財指定[1]の伝統技法を守りながら、新しい素材や色彩をつねに探究し、胴体の造形や衣装についてもその時々に最良な開発をしており、人形に新しい価値を吹き込むことで高く評価されている。
「お子様に愛を伝えるお手伝い」をモットーし、省スペース、飾りやすさ重視を掲げている。
すべて手描きの顔や生え際に、独特の繊細さ保ち、妥協のない高品質の絹織物の衣装は格調高い人形を生み出し、多くのファンを唸らせている。メディア掲載も多数[3]。
初代の原米洲の作品は東京国立博物館[2]や九州国立博物館[4]、パリ人類学博物館[5]などで紹介、所蔵されている。
原 米洲
初代米洲(べいしゅう)は、栃木県宇都宮市今泉町の米穀商の生まれ、本名を阿久津徳重。沢栗長五郎(三世玉秀)の内弟子として人形技術を修得し、その後「米洲」と号して独立した。[6]
- 1934年 – 皇太子・明仁親王(現在の上皇陛下)の初節句に「太子の像」を献上。[7]
- 1966年 – 胡粉(ごふん)仕上げという人形仕上技法が国の無形文化財に指定される(人形師として初)。この技法は東京国立博物館に永久保存されている。[8]
- 1970年 – 勲五等瑞宝章を受章。[11][12]
- 1973年 – パリおよびニースで開催された日本伝統工芸展に出品し、作品はパリ人類学博物館に収蔵。[13]
- 1974年 – 皇居と東宮御所に御所人形を各1点献上。[14]
- 1981年 – オーストラリアで開催された日本伝統工芸展に出品。[15]
- 作品は、パリ人類学博物館およびスウェーデン極東美術館にも永久保存されている。[16]
脚注
- ^ a b 原米洲 東文研データベース 2022年1月22日閲覧
- ^ a b 伊藤信二 (2013年7月23日). “【1089ブログ】「つくり方」都々逸-リョウシシッポウニンギョウカガミ 見方がわかる 見方が変わる”. 東京国立博物館. 2024年9月20日閲覧。
- ^ 「端午の節句飾り、小さめトレンド 省スペース重視、背景に住宅事情」『朝日新聞』2024年4月30日、夕刊。
- ^ “九州国立博物館 | 博物館からのお知らせ”. 九州国立博物館Webサイト. 2024年9月20日閲覧。
- ^ “原米洲 :: 東文研アーカイブデータベース”. 東京文化財研究所. 2024年9月20日閲覧。
- ^ “原米洲|日本美術年鑑 平成2年版”. 東京文化財研究所. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “郷土資料館展示記事”. 船橋経済新聞. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “胡粉仕上げ解説”. 曽根人形. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “官報 1966年 黄綬褒章叙勲記録”. 国立国会図書館. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “胡粉仕上げ解説”. 曽根人形. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “官報 1970年 勲五等瑞宝章叙勲記録”. 国立国会図書館. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “人形師紹介”. 曽根人形. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “原米洲|東京文化財研究所”. 東京文化財研究所. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “曽根人形紹介記事”. 曽根人形. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “原米洲|東京文化財研究所”. 東京文化財研究所. 2025年8月19日閲覧。
- ^ “原米洲|東京文化財研究所”. 東京文化財研究所. 2025年8月19日閲覧。
メディア出演・掲載
- 「企業魂」2014年11月5日
- 「ジョブレボ!【自分に合う仕事とは?技術と伝統を受け継ぐ人形師】」 2018年2月2日 BSテレ東
- 「出没!アド街ック天国」 『~浅草橋~』 2021年2月27日
- 「AKB48が町工場に突撃!お宅で1番のDXはなんですか?」2023年11月5日 テレ東
- 「端午の節句飾り 小さめトレンド」 『朝日新聞』夕刊 2024年4月30日
出典
外部リンク
- 「五色株式会社」
- 創業100余年の老舗を継いだ三世「女性人形師」原裕子さんが今、注目されている理由 Precious.jp 2019年12月1日付配信記事
- 公式Instagram
- 五色 (人形メーカー)のページへのリンク