二柄(第七編)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 17:04 UTC 版)
君主が人を従わせる力の源は、刑(=刑罰)と徳(=恩賞)にある。悪しき臣下はこの二つを巧みに君主からとりあげようとする。君主は臣下に刑と徳を使わせてはならず、必ず自分が握るようにせねばならない。臣下に不正をさせないためには、刑名を審合する(言ったこととしたことを比べあわせる)のがよい。臣下のこれこれができますと言ったことに合わせて、職務を行わせる。臣下の発言に比べて結果が劣る場合は言ったこととしたことが食い違っているので、必ず処罰する。また臣下の発言に比べて結果が優るときも、同様に言ったこととしたことが食いちがっているので処罰する。臣下が君主に取り入ろうとして本性を現さないことが君主の大きな悩みである。そこで君主は自分の好悪を臣下に知られないようにしなければならない。君主の思っていることが分からなければ、臣下に取り入る隙を与えずにすむ。
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