両洋艦隊法とは? わかりやすく解説

両洋艦隊法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/25 10:23 UTC 版)

両洋艦隊法(りょうようかんたいほう、Two-Ocean Navy Act)は、1940年7月19日に制定されたアメリカ合衆国の法律。

第二次世界大戦勃発、さらに1940年6月のドイツ軍のパリ入城を受け、アメリカ海軍作戦部長ハロルド・スタークが提案したアメリカ海軍の第四次拡張計画(Stark's planスタークスプラン)の実現のため、予算措置がとられた法律である。大西洋、太平洋の両方で、ドイツや日本に対抗する海軍建設が決定された。

内容

内容は下記の通り[1][2][3]

艦艇は計257隻、総トン数1,325,000トンであり、それまでのアメリカ海軍から7割増となった。この数字は大日本帝国海軍の当時の連合艦隊の総戦力147万トンに匹敵し、圧倒的な計画であった。

影響

ロンドン海軍軍縮条約によって決められた対米7割という戦力比に不満を持ち、条約脱退を主張した大日本帝国海軍の対米強硬派(いわゆる艦隊派)の思惑とは裏腹に、この計画通りに艦艇が完成した場合、帝国海軍の戦力は対米5割に落ち込むこととなる。この事実が、戦力比が不利になる前に短期決戦で何とかしようと対米開戦を決意した一因ともなった。

関連項目

脚注

  1. ^ Roberts, Priscilla Mary (2004). The Encyclopedia of World War II [5 volumes]. doi:10.5040/9798216190363. https://doi.org/10.5040/9798216190363. 
  2. ^ THE DECLINE AND RENAISSANCE OF THE NAVY, 1922-1944”. www.ibiblio.org. 2025年1月5日閲覧。
  3. ^ us navy report russia navy fleets and operating forces march 24 1948 top secret nara foia”. U.S. Intelligence on Europe, 1945-1995. 2025年1月5日閲覧。




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