リップマンシュウィンガー方程式におけるボルン近似
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 03:50 UTC 版)
「ボルン近似」の記事における「リップマンシュウィンガー方程式におけるボルン近似」の解説
運動量がpで、外向き(+)または内向き(−)の境界条件をみたす散乱状態 | ψ ( ± ) ⟩ {\displaystyle \vert {\psi ^{(\pm )}}\rangle } のリップマン‐シュウィンガー方程式は以下のように表せる。 | ψ ( ± ) ⟩ = | ϕ ∘ ⟩ + G ^ ∘ ( E p ± i ϵ ) V | ψ ( ± ) ⟩ {\displaystyle \vert {\psi ^{(\pm )}}\rangle =\vert {\phi ^{\circ }}\rangle +{\hat {G}}^{\circ }(E_{p}\pm i\epsilon )V\vert {\psi ^{(\pm )}}\rangle } ここで G ^ ∘ {\displaystyle {\hat {G}}^{\circ }} は自由粒子のグリーン関数、 ϵ {\displaystyle \epsilon } は正の無限小量、Vは散乱ポテンシャル、 | ϕ ∘ ⟩ {\displaystyle \vert {\phi ^{\circ }}\rangle } は自由粒子の状態ベクトルで、入射波とも呼ばれる。 ボルン近似によって、この方程式は以下のようになる。 | ψ ( ± ) ⟩ = | ϕ ∘ ⟩ + G ^ ∘ ( E p ± i 0 ) V | ϕ ∘ ⟩ {\displaystyle \vert {\psi ^{(\pm )}}\rangle =\vert {\phi ^{\circ }}\rangle +{\hat {G}}^{\circ }(E_{p}\pm i0)V\vert {\phi ^{\circ }}\rangle } この式は、右辺が未知の | ψ ( ± ) ⟩ {\displaystyle \vert {\psi ^{(\pm )}}\rangle } に依存しないので容易に解ける。
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