ラショーヴァ=シコルスキの補題とは? わかりやすく解説

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ラショーヴァ=シコルスキの補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/22 22:29 UTC 版)

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数学基礎論で、ラショーヴァ=シコルスキの補題ヘレナ・ラショーヴァとローマン・シコルスキの名に因む)とは、強制法関連のテクニックで使われるもっとも基本的な補題の一つである。強制法の議論で、強制概念(P, ≤)の部分集合 DP 内で稠密であるとは、pP であるなら dp となる dD が存在することである。

P のフィルターFD-ジェネリックであるとは、

FE ≠ ∅ for all ED

となることである。ここで、ラショーヴァ=シコルスキの補題とは、:

「(P, ≤) を半順序pPとする。DP の稠密集合の可算個の族であるならば、pFとなるPD-ジェネリックフィルターF が存在する。」

という命題のことである。

証明

証明は以下のように為される。: D は可算であるから、D の要素であるP の稠密部分集合にD1, D2, …と名前を付けていくことができる。 仮定から、pP が存在する。するとDの要素の稠密性から、 p1p となるように p1D1 を取ることができる。 同様にして … ≤ p2p1p (ただし、piDi) となるように取れる。

そこで、G = { qP : ∃ i, qpi} とおくと、 これは条件を満たす D-ジェネリックフィルターである。//

この補題はMA()と同値である。

  • (P, ≥) = (Func(X, Y), ⊂)と、XからYへの部分関数の半順序を定義する。Dx = {sP: x ∈ dom(s)}とする。Xが可算なら、この補題により、 {Dx: xX}-ジェネリックフィルター F を生成でき、また、∪ Fは関数 ∪ F: XYとなる。
  • D が非可算のときは、それがより真に小さい濃度をもち、半順序P可算鎖条件を満たすなら、マーティンの公理の議論に置き換えることができる。

関連項目

参考

外部リンク

  • Tim Chow's newsgroup の記事 Forcing for dummies はテクニカルな詳細を省いて、強制法の裏にあるメインとなるアイデア・概念への良い導入を与えている。



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