マトラ・MS11とは? わかりやすく解説

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マトラ・MS11

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/09 13:24 UTC 版)

マトラ・MS11
カテゴリー F1
コンストラクター マトラ
デザイナー ジェラール・ドゥカルージュ
ベルナール・ボイヤー
先代 MS7
後継 MS80
主要諸元[1]
シャシー アルミニウムモノコック.
エンジン マトラ MS9 3,000 cc (183.1 cu in) V12 NA ミッドエンジン
トランスミッション ヒューランド DG300/FG 400 5速
重量 580 kg (1,278.7 lb)
燃料 エルフ
タイヤ ダンロップ
主要成績
チーム マトラ
ドライバー アンリ・ペスカロロ
ジャン=ピエール・ベルトワーズ
コンストラクターズ
タイトル
0
ドライバーズタイトル 0
表彰台(3位以内)回数 1
初戦 1968年モナコグランプリ
出走
回数
優勝
回数
ポール
ポジション
ファステスト
ラップ
10 0 0 1
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マトラ・MS11 (Matra MS11) は、マトラ1968年F1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー

開発

MS11はF2マシンとして成功したMS7の発展型として開発された。マトラは2台目のF1カーとして12気筒エンジンを搭載したMS11を、ティレル用に製作されたマトラ・MS10と並行して開発した。MS11はワークスチームによって使用された。コスワース DFVを搭載し、ジャッキー・スチュワートがドライバーズランキングで2位になった姉妹車のMS10と比較すると、成功作とは言えなかった。

バンク角60度のV型12気筒エンジンは、ほぼ390PSを発揮したが、MS10に搭載されたコスワースのV型8気筒エンジンより出力で劣っていた。6本の排気管は盛大なノイズを生じ、MS11は当時のフォーミュラ1カーの中でも最も騒音の大きなマシンであった。エンジンには荷重支持部はなかったため、コックピット後方に補強材として統合された。これは、重量の増加を引き起こし、MS11はMS10よりもはるかに重いマシンであった。

レース戦績

MS11はジャン=ピエール・ベルトワーズが独占的に使用し、シーズン後半に製作された2台目をアンリ・ペスカロロがドライブした。デビュー戦はモナコグランプリで、ベルトワーズはアクシデントのため11周でリタイアした。ベルギーグランプリでは8位となった。オランダグランプリではスチュワートに次ぐ2位となり、ファステストラップも記録、マトラの1-2フィニッシュとなった。これがMS11の最高位となった。イタリアグランプリでは5位となっている。シーズン後半に2台目のMS11が完成し、アンリ・ペスカロロがドライブした。マトラのワークス活動は1年で終了し、1969年シーズンはコスワースDFVを搭載したMS80の開発に集中した。ティレルはMS80でドライバーおよびコンストラクターズタイトルを獲得することとなる。

ギャラリー
マトラ・MS11、2012年 
ジャン=ピエール・ベルトワーズ(前)とジャッキー・スチュワート(後)、1968年オランダグランプリ。 
ジャン=ピエール・ベルトワーズがドライブするMS11、1968年ドイツグランプリ。 
マトラ V12エンジン 

F1における全成績

(key) (太字ポールポジション斜体ファステストラップ

チームs ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 ポイント 順位
1968年 マトラ RSA
ESP
MON
BEL
NED
FRA
GBR
GER
ITA
CAN
USA
MEX
8 9位1
アンリ・ペスカロロ Ret DNS 9
ジャン=ピエール・ベルトワーズ Ret 8 2 9 Ret Ret 5 Ret Ret Ret
Source:[2]

1 1968年のコンストラクターズランキングでマトラ・フォードは3位(45ポイント)、マトラワークスは9位(8ポイント)。

参照

  1. ^ マトラ・MS11”. 2015年1月27日閲覧。
  2. ^ Small, Steve (1994). The Guinness Complete Grand Prix Who's Who. Guinness. pp. 55 and 286. ISBN 0851127029. 

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