ペコス川とは? わかりやすく解説

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ペコス川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 23:52 UTC 版)

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ペコス川
テキサス州ラングトリー英語版東側を流れるペコス川
水系 リオ・グランデ川
延長 1,490 km
流域面積 115,000 km²
水源 サングレ・デ・クリスト山脈ドルチャス山南部
水源の標高 3,584 m
河口・合流先 リオ・グランデ川(テキサス州バルベルデ郡
流域 ニューメキシコ州テキサス州
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ペコス川流域図

ペコス川(ペコスがわ、英語: Pecos River, スペイン語: Río Pecos)は、アメリカ合衆国ニューメキシコ州テキサス州を流れる河川。リオ・グランデ川の支流で、ニューメキシコ州の東部とテキサス州の西部を流れる。

名称はネイティブアメリカンの用語「ペコス・プエブロ」に由来する[1]メスカレロ族英語版による古称としてリオ・ナタゲス(Río Natagés)の名がある[2]

概要

ニューメキシコ州北部にあるモラ郡南西のサングレ・デ・クリスト山脈ドルチャス山南部を源流とし、サンタローザ英語版を経て南東または南へ流れ、サムナー湖英語版を経てフォートサムナーロズウェルを通過。サクラメント山脈からの支流を合わせながら、カールズバッドの南でテキサス州に入る。レッド・ブラフ貯水池英語版を抜け、リーブス郡ペコス英語版およびペコス郡を通り、テキサス州南西部のバルベルデ郡デル・リオの北西約60km)でリオ・グランデ川に合流する[3][4][5]

中流のニューメキシコ州に建設されたサムナーダム英語版、マクミランダム、アヴァロンダム英語版灌漑用のダムで、1906年からのカールズバッド開拓計画に利用され、101km2を潤している[3]。マクミランダムは1987年に後継となるブラントリーダム英語版に置き換わっている。

川の東方にはリャノ・エスタカードエドワーズ高原英語版といったグレートプレーンズが広がっている[4]

ペコス川の水利を巡っては長年にわたりニューメキシコ州とテキサス州の間に争いがあり、1949年連邦政府が調停にあたった末、協定を結び決着している[3]

「ペコスの西」

テキサス州西部の牧場が全盛期を迎えた時代、その中でも西端に位置するペコス川よりも西の地域は「ペコスの西」("West of the Pecos")と呼ばれ、未開の荒々しい地域をさす語とされた[3]。ここから「ダッジの西に法はなく、ペコスの西に神はない」("There's no law west of Dodge, and no God west of the Pecos")といった西部劇の譬えが生まれ(West Texas参照)、『ロイ・ビーン』、『チザム』といった当地を舞台とした作品にそのような土地柄がみられる。

名称の由来となった例

ワークブーツの一種である「ペコスブーツ」の名称はペコス川に由来し、もとはペコス川流域の農場や牧場の労働者向けに開発されたブーツであったことによる。レッドウィングの商標だったが、後に一般名詞化した[6][7]

野球の独立リーグペコス・リーグ」もペコス川に由来する[8]

ギャラリー

脚注

参考文献

  • 『世界地名大事典 8 北アメリカ2』 朝倉書店、2013年、315頁「ペコス川」項(江口信清著)。
  • 『日本大百科全書 21』 小学館、1988年、18頁「ペコス川」項(鶴見英策著)。
  • 『ブリタニカ国際大百科事典 5 小項目事典』 TBSブリタニカ、1974年初版/1991年第2版改訂、888頁「ペコス川」項。

関連項目




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