プレストン・トマス・タッカー
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プレストン・トマス・タッカー(Preston Thomas Tucker, 1903年9月21日 - 1956年12月26日)はアメリカ合衆国出身の起業家、発明家、自動車デザイナーである。映画『タッカー』のモデルとなった。
人物
アメリカ合衆国のミシガンで生まれる。幼いころから車が好きな少年であった。

車のセールスマンやデザイナーなどを経て、第二次世界大戦期には軍に装甲車を売り込もうとしたが、装甲車としては速すぎたために採用されなかったと言われている[1]。その後は「理想の車を人々に提供する」という大きな夢を持つようになり、戦後の平和な時代の需要をあてこんで自動車メーカーTucker Corporationを設立。安全を重視した画期的な乗用車、通称タッカー・トーピードの量産を目指したが、様々な事情で50数台の完成を以って製造は打ち切られ、会社はオークションにかけられた。ディスク・ブレーキ、シートベルト、パッドを厚く取り付けたダッシュボード、飛散防止の強化ガラス、操舵性の高いハンドルなどを考案、開発。現代では常識となっているこれらの設計はタッカーによるものである。[2]
その後も持ち前の楽観性で活動を続けた。「ヘンリー・フォードでさえ最初は(会社を)失敗している」(Even Henry Ford failed the first time out.) と発言したとされ、彼を描いた映画『タッカー』も、新しい事業の構想を語りながら終わっている。1956年12月16日、肺癌のため53歳で死去した[3]。
出典
- ^ “<自動車人物伝> プレストン・トーマス・タッカー (1948年)”. GAZOO.com (2017年2月24日). 2024年10月24日閲覧。
- ^ ロバート・タイン 著、中井京子 訳『タッカー』二見書房〈二見文庫. ザ・ミステリ・コレクション〉、1988年10月30日、277頁。ISBN 4-576-88118-3。
- ^ “映画化もされた人物、うぬぼれ屋で情熱的な「プレストン・タッカー」とは”. octane.jp. 2024年10月24日閲覧。
外部リンク
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