ブルーボールズとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ブルーボールズの意味・解説 

ブルーボールズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/09 18:13 UTC 版)

ブルーボールズ
別称 精巣上体高血圧;性的興奮による睾丸痛[1];睾丸の不快感;blue vulva;blue bean;throbbing crotch syndrome[2];致命的な精子の蓄積(DSB)
性器や下腹部の周囲に感じる軽い不快感
概要
診療科 泌尿器科
症状 性器の不快感[3]
原因 オーガズムを伴わない長時間の性的興奮[3]
治療 オーガズム、気分転換、冷水シャワー、運動[4][2]
予後 深刻なものはない[2]
頻度 一般的[5][6]
分類および外部参照情報

ブルーボールズ: Bule balls)は、オーガズムを得られずに性的興奮が長時間続いたために生じる性器の不快な感覚のことである[3][5]。痛みがひどくなることは稀であり、両側に影響する[2][5]。女性ではクリトリス外陰部に影響する場合がある[3]。ブルーボールズと言われているが、何かが青くなるという証拠はない[3][2]

根本的な機序は、一時的な体液うっ滞による精巣上体の高血圧が関与していると考えられているが、これを裏付ける証拠はない[7]。ブルーボールズは医学的な病気として認識されておらず、学術文献でもほとんど議論されていない[3][5]

ブルーボールズは深刻なものではなく、特別な治療をしなくても治る[7]。通常、数時間以内に不快感は解消され、オーガズムが起こることにより早く解消される[4]。オーガズムは自慰行為によっても得られ、パートナーとの性交を正当化するものではない[3][2]。また、気を紛らわせたり、冷たいシャワーを浴びたり、身体活動を行うことも効果的な場合がある[4][2]

ブルーボールズは、男性の56%と女性の42%に生じると報告されている[6]。最も一般的には若い男性に発生する[2]。「ブルーボールズ」という用語は、1920年頃に米国で生まれたと考えられている[8][9]。あまり知られていないが、女性の場合、これに相当するものは「blue vulva」または「blue bean」と呼ばれている[4]

出典

  1. ^ Wiener, SL (1990). “Testicular Pain”. In Walker, HK; Hall, WD; Hurst, JW. Clinical Methods: The History, Physical, and Laboratory Examinations (3rd ed.). Boston: Butterworths. PMID 21250139 
  2. ^ a b c d e f g h Broderick. “The First In-Depth Study on 'Blue Balls' Reveals a Lot about Sex” (英語). Scientific American. 2024年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月8日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g Is Blue Balls Real?” (英語). Cleveland Clinic (2023年1月18日). 2023年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月28日閲覧。
  4. ^ a b c d Bhattacharya. “What Is Blue Vulva Syndrome?” (英語). WebMD. 2023年11月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月28日閲覧。
  5. ^ a b c d Chalett, Jonathan M.; Nerenberg, Lewis T. (1 October 2000). ““Blue Balls”: A Diagnostic Consideration in Testiculoscrotal Pain in Young Adults: A Case Report and Discussion”. Pediatrics 106 (4): 843–843. doi:10.1542/peds.106.4.843. PMID 11015532. 
  6. ^ a b Levang, Samantha; Henkelman, Megan; Neish, Robin; Zukerman, Wendy; Terrell, Blythe; Jackman, Victoria; Coyle, Shannon; Brahmbhatt, Jamin et al. (1 March 2023). ““Blue balls” and sexual coercion: a survey study of genitopelvic pain after sexual arousal without orgasm and its implications for sexual advances”. Sexual Medicine 11 (2). doi:10.1093/sexmed/qfad016. 
  7. ^ a b Jones, JM; Cedermark, K; Barham, D; Gross, MS (30 January 2024). “Does blue balls exist, and why should we care?”. The journal of sexual medicine 21 (2): 88-89. doi:10.1093/jsxmed/qdad161. PMID 38314627. 
  8. ^ Dalzell, Tom; Victor, Terry (December 2007). Sex Slang. Routledge. p. 16. ISBN 978-0-415-37180-3 
  9. ^ blue balls noun”. OED. 2025年3月5日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ブルーボールズのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブルーボールズ」の関連用語

ブルーボールズのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブルーボールズのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブルーボールズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS