ピエール=ジャン・ロビケとは? わかりやすく解説

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ピエール=ジャン・ロビケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/24 16:53 UTC 版)

ピエール=ジャン・ロビケ

ピエール=ジャン・ロビケ(Pierre-Jean Robiquet、1780年1月13日 - 1840年4月29日)はフランスの化学者である。アスパラギン(最初に同定されたアミノ酸)の単離、同定や、コデイン(メチルモルヒネ)の単離、合成染料の開発の基になったアリザリンの発見などで知られる。

略歴

ブルターニュ地方レンヌに生まれた。父親は書店を営んでいた。はじめ、建築家をめざした。フランス革命で両親が一時、ジロンド派として拘束された後、ロリアンの薬学校へ進んだ。1796年から1799年の間、パリで化学、薬学をアントワーヌ・フルクロワ(Antoine-François Fourcroy)、ルイ=ニコラ・ヴォークラン(Louis-Nicolas Vauquelin)に学んだ。フランス陸軍に召集され、イタリアなどで戦った。フランスに戻った後、レンヌの軍病院、パリの軍病院で働いた後、1804年からヴォークランの実験室で働いた。アスパラギンの結晶を得たのはこの時期である。1808年にいとこと結婚し、自らの実験室を開いた。1811年に、パリの薬学高等学院(École Supérieure de Pharmacie)の助教授となり、1814年に教授となった。多くの生薬から有効成分の単離に成功したピエール=ジョセフ・ペルティエはロビケの助手で、ロピケがパリの薬学高等学院の教授職を辞した後、1825年にその職を継いだ。ロピケは1824年にEcole de Pharmacie(現在のパリ大学薬学部)の役員となった。1826年に薬品製造者協会(Société de Prévoyance des Pharmaciens)を設立し、初代会長となった。フランス薬学会(Société de Pharmacie)で要職を務め、1826年には会長になった。

フリードリヒ・ゼルチュルナーが、アヘンからモルヒネを単離し、初めて、生薬から有効成分を単離した業績を受けて、ロビケは同時代のフリードリープ・フェルディナント・ルンゲなどと競いながら、多くの化学者と共同で、多くの化合物を発見(単離)した。発見した化合物にはアスパラギン(1805年[1]、ヴォークランと)、グリチルリチン(1808年)、カンタリジン(1811年)、カフェイン(1821年、ルンゲが1820年に単離)、アリザリンプルプリン(1826年、コラン(Jean Jacques Colin)と)、オルシノール(1829年)、アミグダリン(1807年)、コデイン(1832年)などがある。

参考文献

  • Jaime Wisniak: Pierre-Jean Robiquet. In: Educación Química. 24, 2013, S. 139–149, doi:10.1016/S0187-893X(13)72507-2.
  • Winfried Pötsch u.a. Lexikon bedeutender Chemiker, Harri Deutsch 1989
  • Antoine Bussy: Eloge de Pierre Robiquet, Journal de Pharmacie, April 1841, S. 220–242

脚注

  1. ^ P. Walden: Chronologische Übersichtstabellen. Springer-Verlag, 2013, ISBN 978-3-642-53301-3, S. 42 (ピエール=ジャン・ロビケ, p. 42, - Google ブックス).



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