バーラティ・アシャ・サハイ・チョードリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/20 08:53 UTC 版)
バーラティ・アシャ・サハイ・チョードリー
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生誕 | バーラティ・アシャ・セン・サハイ 1928年 日本、神戸 |
住居 | インド、ビハール州パトナ |
団体 | インド国民軍 |
著名な実績 | ジャーンシーのラニ連隊中尉 |
影響を受けたもの | スバス・チャンドラ・ボース |
運動・動向 | インド独立運動 |
子供 | サンジーヴ・チョウドリー(息子) |

バーラティ・アシャ・サハイ・チョードリー(旧姓:アシャ・セン・サハイ、日本語の通称:朝子)は、インド国民軍のジャーンシー王妃連隊の中尉[1]であり、インド独立運動に参加した女性軍人である。
経歴
バーラティ・アシャ・セン・サハイは1928年に日本の神戸で生まれた。
彼女のビハール出身の父、アナンド・モハン・サハイは過激なナショナリストであり、スバス・チャンドラ・ボースの政治顧問であった。彼は日本の神戸でインド国民会議の支部を立ち上げる前は、ラージェーンドラ・プラサード博士の親しい協力者であり、ラース・ビハリ・ボースとも緊密に協力していた[2] 。バーラティ・アシャのベンガル人の母サティ・センは、チッタランジャン・ダスの姉妹であり、女性革命家の一人であったウルミラ・デヴィの娘であった。両親ともにナショナリストであったため、愛国心の種が娘の心に植え付けられた。彼女は国の名前にちなんで「バーラティ」、そして国の独立への希望から「アシャ」と名付られけた。日本の友人たちからは「朝子」と呼ばれた[3] 。
神戸の小学校を卒業後、昭和高等女学校(昭和女子大学の前身)に進学。高校生であった「朝子」が15歳の時、東京で初めて革命家チャンドラ・ボースに会ったのは、母サティ・センを通じてであった。母はアシャに「私はすでにあなたの父と叔父を母なるインドの手に委ねました。今、あなたはもはや私の娘ではなく、インドの娘です。」と語った[4] 。その時から、アシャは国の独立のために自身を捧げた。チャンドラ・ボースは彼女に、頭を高く上げて「ジャイ・ヒンド」と言うように教えた。
彼女の武器訓練はタイのバンコクで行われた。彼女はリボルバーの扱いに長けていた。17歳で、彼女は独立運動のためにジャーンシーのインド国民軍の婦人部隊であるジャーンシー王妃連隊に加わった。1942年にアンダマン・ニコバル諸島が解放されると、彼女もスバス・チャンドラ・ボースの訪問に同行した[2] 。1945年、彼女はジャーンシー王妃連隊で新たに任官された中尉となった。しかし、最終的に日本が降伏すると、彼女は捕虜となった。1946年4月に釈放された後、彼女は父アナンド・モハン・サハイと叔父サティヤデヴ・サハイと共にコルカタに戻った[4]。
アシャは幼い頃から日記をつける習慣があった。1943年から1947年の間に日本語で書かれた『アシャさんの戦争日記:東京からネタジのインド国民軍まで』(The War Diary of Asha-san: From Tokyo to Netaji's Indian National Army)は、インド独立運動の最も重要な個人的な記録の一つとなっている[5] 。独立から20年後、バーラティ・アシャは1943年から1947年までの日記を、まず『アシャさんのスバス日記』(Asha-san ki Subhash Diary)という題名でヒンディー語に翻訳した。それは1973年にヒンディー語の雑誌『ダルマユグ』に13回にわたって連載された。後に、彼女の孫娘タンヴィ・シュリーヴァースタヴァがヒンディー語から英語に翻訳した[6]。
2025年8月12日、インドのビハール州パトナの自宅で死去[7]。
脚注
- ^ “ঝাঁসি বাহিনীর যোদ্ধা ৯৫ বছরের ভারতী নেতাজি ভবনে” (ベンガル語). 2025年8月20日閲覧。
- ^ a b “Lt. Bharati Asha Sahay Choudhry” (英語). 2025年8月20日閲覧。
- ^ “Lt Bharati ‘Asha’ Sahay Choudhury The triumphs of youth” (英語). 2025年8月20日閲覧。
- ^ a b “How Asha-san became ‘India’s daughter’, a 95-year-old former INA soldier reminisces” (英語). 2025年8月20日閲覧。
- ^ Sahay Choudhry, Bharati Asha. The War Diary of Asha-san: From Tokyo to Netaji's Indian National Army. Harper Collins India. ISBN 978-93-5629-140-9
- ^ “The War Diary of Asha san” (英語). 2025年8月20日閲覧。
- ^ “印独立志士アシャさん死去 日本名「朝子」”. 47NEWS. 2025年8月20日閲覧。
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