バフチサライ条約_(1681年)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > バフチサライ条約_(1681年)の意味・解説 

バフチサライ条約 (1681年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/21 22:19 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
バフチサライ条約(1681年)
署名 1681年1月23日
署名場所 バフチサライ
効力発生 1682年
締約国 ロシア・ツァーリ国オスマン帝国
主な内容 露土戦争 (1676年-1681年)平和条約
テンプレートを表示

バフチサライ条約ロシア語Бахчисарайский договор)は、1681年1月23日ロシア・ツァーリ国オスマン帝国の間に締結され、露土戦争 (1676年-1681年)を終結させた平和条約である。

ロシア側からヴァシリー・チャプキン大佐、ニキタ・ゾトフ書記、そしてコサック国家の書記セメン・ラコヴィチ記が調印した。オスマン側からクリミア・ハン国のムラド・ゲライ汗が調印した。批准1682年に行われた。

概要

バフチサライ条約の条件は次のようなものであった。

  • 有効期限は20年間
  • ドニプロ川はロシア・オスマンの境界線とする。
  • オスマン帝国は、ロシアによる左岸ウクライナのコサック国家の支配を承認する。右岸ウクライナキエフ、ヴァスィリキウ、スタイキ、トリピッリャなどの都市をロシアのものとする。
  • オスマン帝国は、ロシアによるウクライナ・コサックシーチの支配を承認する。
  • ロシア・ツァーリ国は、オスマン帝国による右岸ウクライナ、取り分けポジーリャ地方、南キエフ地方の支配を承認する。
  • ロシア・ツァーリ国は、クリミア・ハン国に対し朝貢を再開する。
  • 右岸ウクライナにおいて、ドニプロ川と南ブーフ川の間の地域は、無人の地域と定める。
  • ウクライナ・コサックはドニプロ川の流域に自由に往来、狩猟、漁業などできるようになる。
  • クリミア・タタールはドニプロ川の両岸に往来などできるようになる。

バフチサライ条約により、ウクライナのコサック国家の領域は、ロシア・ツァーリ国とオスマン帝国の間に分割された。ウクライナ国内でこの分割はイヴァン・サモイロヴィチ将軍による外交の過ちであると批難された。

ロシアの勢力は南ウクライナと黒海北岸地域まで拡大し、条約は左岸ウクライナにおけるロシアの支配体制を磐石にした。一方、オスマン帝国はロシアとの条約を利用してポーランド・リトアニア共和国に圧力をかけ、右岸ウクライナを巡る領土争いを続けた。

参考文献

  • (ロシア語) Смирнов В.Д. Крымское ханство под верховенством Оттоманской Порты до начала XVIII века. СПб., 1887.
  • (ロシア語) Заруба В.Н. Украинское казацкое войско в борьбе с турецко-татарской агрессией (Последняя четверть XVII в.). Х., 1993.
  • (ウクライナ語) Гуржій О.І., Чухліб Т.В. Гетьманська Україна. К., 1999.
  • (ウクライナ語) Т.В. Бахчисарайський мир // Енциклопедія історії України. — Київ : Наукова думка, 2003. — Т. 1.



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バフチサライ条約_(1681年)」の関連用語

バフチサライ条約_(1681年)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バフチサライ条約_(1681年)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバフチサライ条約 (1681年) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS