ノーマントン伯爵とは? わかりやすく解説

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ノーマントン伯爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/04 16:37 UTC 版)

ノーマントン伯爵
Earl of Normanton
創設時期 1806年2月4日
創設者 ジョージ3世
貴族 アイルランド貴族
初代 初代伯チャールズ・エイガー
現所有者 7代伯ジェームズ・エイガー
相続人 サマートン子爵アーサー・エイガー
相続資格 初代伯爵の直系嫡流の男系男子
付随称号 サマートン子爵
サマートン男爵(1795年)
サマートン男爵(1873年、UK
メンディップ男爵英語版GB
モットー よく踏みしめられた道こそ安全
(Via Trita, Via Tuta)

ノーマントン伯爵: Earl of Normanton)は、イギリスの貴族伯爵アイルランド貴族爵位。聖職者チャールズ・エイガー1806年に叙されたことに始まる。

歴史

初代伯チャールズ・エイガー

エイガー家は、アイルランドキルケニー県ゴーラン英語版に影響力のあった一族である。一族のうち、チャールズ・エイガー(1736–1809)クロイン主教英語版ケッシェル大主教英語版ダブリン大主教を務めた聖職者であり、アイルランド貴族院での地位は高く、政府の意向にかかわらず貴族院で採決を通したり阻止したりできたという[1]。彼は1795年にキルデア県サマートンのサマートン男爵(Baron Somerton, of Somerton in the County of Kildare)を与えられたことを皮切りに[2]、1800年にキルデア県サマートンのサマートン子爵(Viscount Somerton, of Somerton in the County of Kildare)[3]、1806年にはノーマントン伯爵(Earl of Normanton)に昇った[1][4]。なお、3つの爵位はすべてアイルランド貴族爵位である[5]

その孫にあたる3代伯ジェームズ(1818–1896)は1873年にハンプシャー州サマーレイのサマートン男爵(Baron Somerton, of Somerley in the County of Hampshire)を与えられた[5][6]。この爵位は連合王国貴族爵位であったため[6]、以降の伯爵家当主はイギリス貴族院に籍を置くことができた。

3代伯の曾孫にあたる6代伯ショーン(1945–2019)の代に、初代伯爵の兄の系統(クリフデン子爵家英語版)が途絶えた[7]。この際に、クリフデン子爵家が継承していたメンディップ男爵英語版[注釈 1]はチャールズ・エイガーとその子孫にも特別継承を認めていたため、6代伯がこれを継承した[5]

その子にあたる7代伯ジェームズ(1982-)が伯爵家現当主である。

伯爵家の邸宅は、ハンプシャー・サマーレイ英語版に位置するサマーレイ・ハウス(Somerley House)

伯爵家の紋章に刻まれるモットーは、『よく踏みしめられた道こそ安全(Via Trita, Via Tuta)[5]

現当主の保有爵位

現当主の第7代ノーマントン伯爵ジェームズ・エイガーは、以下の爵位を有する[5]

  • 第7代ノーマントン伯爵(7th Earl of Normanton)
    1806年2月4日の勅許状によるアイルランド貴族爵位)
  • 第7代キルデア県サマートンのサマートン子爵(7th Viscount Somerton, of Somerton in the County of Kildare)
    1800年12月29日の勅許状によるアイルランド貴族爵位)
  • 第10代サマセット州メンディップのメンディップ男爵英語版(10th Baron Mendip, of Mendip in the County of Somerset)
    1794年8月13日の勅許状によるグレートブリテン貴族爵位)
  • 第7代キルデア県サマートンのサマートン男爵(7th Baron Somerton, of Somerton in the County of Kildare)
    1795年6月12日の勅許状によるアイルランド貴族爵位)
  • 第5代ハンプシャー州サマーレイのサマートン男爵(5th Baron Somerton, of Somerley in the County of Hampshire)
    1873年4月9日の勅許状による連合王国貴族爵位)

ノーマントン伯爵(1806年)

伯爵家の邸宅サマーレイ・ハウス。
  • 初代ノーマントン伯爵チャールズ・エイガー (1736–1809)
  • 第2代ノーマントン伯爵ウェルボア・エリス・エイガー英語版 (1778–1868)
  • 第3代ノーマントン伯爵ジェームズ・チャールズ・ハーバート・ウェルボア・エイガー英語版 (1818–1896)
  • 第4代ノーマントン伯爵シドニー・ジェームズ・エイガー英語版 (1865–1933)
  • 第5代ノーマントン伯爵エドワード・ジョン・シドニー・クリスティアン・ウェルボア・エリス・エイガー英語版 (1910–1967)
  • 第6代ノーマントン伯爵ショーン・ジェームズ・クリスティアン・ウェルボア・エリス・エイガー英語版 (1945–2019)
  • 第7代ノーマントン伯爵ジェームズ・ショーン・クリスティアン・ウェルボア・エリス・エイガー (1982- )

爵位の法定推定相続人は、現当主の息子であるサマートン子爵(儀礼称号)アーサー・アレクサンダー・クリスティアン・ウェルボア・エリス・エイガー (2016- )[8]

脚注

注釈

  1. ^ メンディップ男爵位は、政治家ウェルボア・エリスに対して1794年に与えられた爵位。エリスの姉の長男ジェームズ(クリフデン子爵家の祖)、次男ウェルボア、三男チャールズ(ノーマントン伯爵家の祖)にも特別継承を認めていた。

出典

  1. ^ a b Milne, Kenneth (23 September 2004). "Agar, Charles, first earl of Normanton". Oxford Dictionary of National Biography (英語) (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/63652 (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
  2. ^ "No. 13789". The London Gazette (英語). 23 June 1795. p. 646.
  3. ^ "No. 15326". The London Gazette (英語). 10 January 1801. p. 40.
  4. ^ "No. 15889". The London Gazette (英語). 15 February 1806. p. 193.
  5. ^ a b c d e Heraldic Media Limited. “Normanton, Earl of (I, 1806)” (英語). www.cracroftspeerage.co.uk. Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2023年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月5日閲覧。
  6. ^ a b "No. 23964". The London Gazette (英語). 4 April 1873. p. 1822. 2023年12月4日閲覧
  7. ^ Clifden, Viscount (I, 1781 - 1974)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2023年12月4日閲覧。
  8. ^ “Somerton - Births Announcements” (英語). The Daily Telegraph. (2016年2月18日). http://announcements.telegraph.co.uk/births/199634/somerton 2017年9月20日閲覧。 



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