トーマス・ハート・ベントン (画家)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > トーマス・ハート・ベントン (画家)の意味・解説 

トーマス・ハート・ベントン (画家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/14 01:51 UTC 版)

トーマス・ハート・ベントン
Thomas Hart Benton
生誕1889年4月15日
アメリカ合衆国,ネオショー
死没1975年1月19日
アメリカ合衆国,カンザスシティ[1][2]
ベントンの作品をもとにした切手

トーマス・ハート・ベントン(Thomas Hart Benton または Tom Benton、1889年4月15日 - 1975年1月19日)はアメリカ合衆国の画家である。多くの壁画の制作などで知られる。

略歴

ミズーリ州のネオショー(Neosho)に生まれた。父親のMaecenas Eason Bentonは法律家で4度アメリカ合衆国下院議員に選ばれた。美術に興味があり、10代の頃にはジョプリンの新聞、「Joplin American」に漫画を寄稿した。1907年にシカゴの美術学校(School of the Art Institute of Chicago)に入学し、1909年からパリに渡り、パリの私立美術学校アカデミー・ジュリアンで学んだ[3] 。パリではメキシコ出身の壁画画家のディエゴ・リベラやアメリカ出身で「シンクロミズム」を推進することになるスタントン・マクドナルド=ライトと知り合い影響を受けた[4]。1915年に帰国し、ニューヨークで画家として働き、マンハッタンで、イラストレーターとしても知られるラルフ・バートン(Ralph Barton)と共同でスタジオを開いた。

第一次世界大戦中はアメリカ海軍に入隊し、ノーフォークの基地で造船に関わる書類などの説明図を描くことを命じられ、この仕事が自らの絵のスタイルに影響を与えたとしている。

戦争が終わった後、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨークで教え始め、教えた学生にはジャクソン・ポロックらがいる。モダニズムの絵画と対抗する立場をとり、ベントンは「リジョナリズム(Regionalism)」を推進する画家となった。1922年にイタリア移民の娘と結婚した。1932年にその翌年シカゴで開かれる博覧会に展示される壁画のコンペティションで選ばれた。壁画に、有名な人物とともに白人至上主義団体、クー・クラックス・クランもベントンが描いたことから、論議を呼び、ベントンは有名になった[5]。1934年12月には、雑誌「タイム」の表紙を飾った。グラント・ウッドジョン・スチュアート・カリーとともにアメリカ美術の旗手として取り上げられた。その後も多くの壁画を制作した。

カンザスシティに移り、1935年からミズーリ州議会の壁画を描き、1935年から1941年までカンザスシティの美術学校(Kansas City Art Institute)で教えた。カンザスシティで亡くなった。

参考文献

  1. ^ ULAN Full Record Display: Thomas Hart Benton”. Getty Research. 2012年12月2日閲覧。
  2. ^ Thomas Hart Benton Home and Studio State Historic Site”. Missouri State Parks. 2012年12月2日閲覧。
  3. ^ Thomas Hart Benton: Murals in the Missouri State Capitol”. benton.truman.edu. 2015年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月1日閲覧。
  4. ^ Craven, Wayne (2003), American Art: History and Culture, McGraw-Hill, p. 439, ISBN 978-0-697-16763-7, https://archive.org/details/americanarthisto0000crav/page/439 .
  5. ^ Indiana University (July 27, 2009), IU Art Museum opens doors to conservation of famed Thomas Benton murals, IU News Room, http://newsinfo.iu.edu/news/page/normal/11463.html 2011年9月15日閲覧。 .



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  トーマス・ハート・ベントン (画家)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トーマス・ハート・ベントン (画家)」の関連用語

トーマス・ハート・ベントン (画家)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トーマス・ハート・ベントン (画家)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトーマス・ハート・ベントン (画家) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS