ラルフ・バートンとは? わかりやすく解説

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ラルフ・バートン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/03 01:05 UTC 版)

ラルフ・バートン
Ralph Barton
1926年のラルフ・バートン
生誕 (1891-08-14) 1891年8月14日
アメリカ合衆国、カンザスシティ
死没 1931年5月19日(1931-05-19)(39歳没)
アメリカ合衆国、ニューヨーク
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ラルフ・バートン作「紳士は金髪がお好き」(1925年のアニタ・ルースの小説)の挿絵

ラルフ・バートン(Ralph Waldo Emerson Barton、1891年8月14日 - 1931年5月19日)は、アメリカ合衆国漫画家、 似顔絵画家である。1920年代に人気のある漫画家になった。

略歴

ミズーリ州カンザスシティで弁護士の息子に生まれた[1][2]。父親は弁護士のを止めて哲学雑誌の出版を始め、母親は優れた肖像画家で美術スタジオを開いていた[3]。ラルフ・バートンは母親の美術への志向を引き継ぎ、10代半ばにはカンザスシティ・スター紙やカンザスシティ・ジャーナル・ポスト紙に漫画やイラストレーションをいくつか掲載された。1908年に高校を中退した。1909年にシカゴ美術館付属美術学校で学ぶためにシカゴに移るが、シカゴになじめず、美術学校の教育にも失望し、数か月でカンザスシティに戻った。

カンザスシティに戻り、結婚した妻と1910年に生まれた娘の生活費を稼ぐために、雑誌の仕事を再開した。1912年にニューヨークのユーモア雑誌「パック(Puck)」に作品が掲載され人気になり、家族でニューヨークに移った。仕事はうまくいっていたが、妻はニューヨークを嫌い、数ヶ月でカンザスシティに戻った。バートンはニューヨークで同郷の画家トーマス・ハート・ベントン (1889-1975)と友人になりスタジオを共有した[3]

彼の最初の大きなブレークは、バートンがユーモア雑誌「パック」にイラストを売った1912年に来ました。励まされてバートン夫妻はニューヨークに移り、ラルフは「パック」や「マッコール」などの出版物で安定して仕事を得たが、彼の妻はニューヨークの生活に満足しておらず、数ヶ月以内にカンザスシティに戻った。

第一次世界大戦が始まると1915年に、雑誌「パック」に派遣されてフランスに渡り、戦場の場面を取材した。その時にバートンはフランスの様々なものが好きになり、生涯を通じてしばしばパリで一定期間滞在するようになった。

1910年代から1920年代にかけて、カリカチュアの画家として人気になり、多くの有名人のカリカチュアを描いた。1921年9月に「ヴァニティフェア」に139人のハリウッドの人物を描いていた。1924年から「ニューヨーカー」のアートアドバイザーとして働いた。1925年から「コリアーズ・ウィークリー」に連載されたアニタ・ロースのコメディ小説「紳士は金髪がお好き」の挿絵を描き、雑誌「ジャッジ」や「ハーパーズ・バザール」にも寄稿した。

1927年には、フランス政府からレジオンドヌール勲章を受章した。

生涯に4度結婚し、いずれも離婚した。3番目の妻は、バートンと離婚後、劇作家のユージン・オニールと結婚した女優のカーロッタ・モントレー(Carlotta Monterey: 1888-1970)で、4番目の妻はフランスの作曲家ジェルメーヌ・タイユフェール(1892-1983)であったが1926年12月に結婚し、1931年4月に離婚した。

1931年5月19日にマンハッタンのイーストミッドタウンのペントハウスアパートで、拳銃自殺した。39歳であった。亡くなった後、作品の人気も失われた[4]

作品

脚注

  1. ^ Updike, John (1989年2月13日). “A Case of Melancholia” (英語). The New Yorker. ISSN 0028-792X. https://www.newyorker.com/magazine/1989/02/20/a-case-of-melancholia 2019年3月9日閲覧。 
  2. ^ Updike, John (February 20, 1989). “A Case of Melancholia”. The New Yorker (Condé Nast). http://www.newyorker.com/magazine/1989/02/20/a-case-of-melancholia 2014年12月16日閲覧。. 
  3. ^ a b Dictionary of Missouri Biography, Lawrence O. Christensen, University of Missouri Press, 1999
  4. ^ Abstracts for Caricature and Cartoon in Twentieth-Century America”. Library of Congress. 2008年1月29日閲覧。

参考文献

  • G.P.P., ed. (1922). Nonsenseorship : sundry observations concerning prohibitions, inhibitions and illegalities. Illustrated by Ralph Barton. New York: G. P. Putnam's sons/The Knickerbocker Press.
  • Loos, Anita (1925). "Gentlemen prefer blondes" : the illuminating diary of a professional lady. Intimately illustrated by Ralph Barton. New York: Boni & Liveright.
  • — (1927). But gentlemen marry brunettes. Intimately illustrated by Ralph Barton. New York: Boni & Liveright.[16]
  • Shaw, Charles G. (1927). Heart in a hurricane. Illustrations by Ralph Barton. New York: Brentano's.
  • Merkin, Richard (1968). The jazz age, as seen through the eyes of Ralph Barton, Miguel Covarrubias, and John Held, Jr. Providence, R.I.: Museum of Art, Rhode Island School of Design. Exhibition catalog.



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