トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ方程式とは? わかりやすく解説

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トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 13:47 UTC 版)

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トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ方程式(トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフほうていしき、英語: Tolman–Oppenheimer–Volkoff equation)は宇宙物理学において、一般相対性理論での静的重力平衡にある等方な球対称な物質の構造を決定する方程式である。方程式は次の形である[1]

中性子星の状態方程式から質量と半径の関係を表した図。一つはK中間子の縮退を含む場合(緑線)で 、他方はK中間子の縮退が無い場合(赤線)である 。点はトルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界、言い換えると 回転をしていない場合での最大質量に対応する。 状態方程式は: 緑線: N.K. Glendenning and J. Schaffner-Bielich, Phys. Rev. C 60, 025803 (1999), 赤線: J. Zimanyi and S.A. Moszkowski, Phys. Rev. C 42, 1416 (1990)を用いた。

トルマンは1934年と1939年に球対称な計量を解析した[2][3]。方程式の形は1939年にロバート・オッペンハイマーとヴォルコフにより"On Massive Neutron Cores"[1]の論文で導かれた。この論文では中性子の縮退したフェルミガスの方程式を用いて、中性子星の重力質量上限がおよそ0.7太陽質量であると計算された。この状態方程式は現実的な中性子星のものではないことから不正確である。現代の推定では限界の範囲は1.5から3.0太陽質量である[4]

参考文献

  1. ^ a b c d e On Massive Neutron Cores, J. R. Oppenheimer and G. M. Volkoff, Physical Review 55, #374 (February 15, 1939), pp. 374–381.
  2. ^ Effect of Inhomogeneity on Cosmological Models, Richard C. Tolman, Proceedings of the National Academy of Sciences 20, #3 (March 15, 1934), pp. 169–176.
  3. ^ Static Solutions of Einstein's Field Equations for Spheres of Fluid, Richard C. Tolman, Physical Review 55, #374 (February 15, 1939), pp. 364–373.
  4. ^ The maximum mass of a neutron star, I. Bombaci, Astronomy and Astrophysics 305 (January 1996), pp. 871–877.

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