トルク比例式LSD
差動制限トルクが、入力トルクに比例している差動装置で、トルセン式やカム式などがある。例えばカム式LSDの場合、サイドギヤとギヤケース間にある湿式多板クラッチが、ピニオンシャフトのカム機構により入力トルクに比例したクラッチの押付け力を発生し、入力トルク(例えばエンジントルク)に比例した差動制限トルクを出力する。左右の摩擦クラッチは回転速度の高い車軸からそのトルクを受け、回転速度の低い車軸にそのトルクを与えるので、スリップしていないタイヤにトルクが伝えられる。左右のトルク伝達比は一定で、低速軸トルク、高速軸トルクの比率をLSDのトルク比(トルクバイアスレシオ)というが、一般に2.0~3.0程度に設定される。
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