トリチオ炭酸
トリチオ炭酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 09:44 UTC 版)
トリチオ炭酸イオン(Trithiocarbonate)はD3h対称性を持つ二価イオンCS2−3である。1824年にツァイゼ(英語版)によって報告され、1826年にベルセリウスによって詳細に調査された。どちらも二硫化炭素を硫化水素塩(硫化水素カリウム等)に作用させることによって合成した。 CS2 + 2 KSH → K2CS3 + H2S 酸で処理すると、トリチオ炭酸が赤い油として遊離する。 K2CS3 + 2 HX → H2CS3 + 2 KX この酸とその塩の多くは不安定で、特に加熱によって二硫化炭素を放出し分解する。 H2CS3 → CS2 + H2S エステルはチオキサントゲン酸エステルと呼ばれ、可逆的付加開裂連鎖移動重合(英語版)(Reversible Addition/Fragmentation Chain Transfer Polymerization,RAFT重合)に利用されている。
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